東京でカラヴァッジョ 日記

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フェルメール≪地理学者≫とオランダ・フランドル絵画展(Bunkamura ザ・ミュージアム)

2011年04月14日 | フェルメール

フェルメール≪地理学者≫とオランダ・フランドル絵画展 シュテーデル美術館所蔵
2001年3月3日~5月22日
Bunkamura ザ・ミュージアム



本展の目玉は、なんといっても来日2回目のフェルメール「地理学者」。
強固な柵があって、絵からちょっと距離はあるため、単眼鏡も利用して鑑賞。
画面左の布に描かれた白い点々の光は、いかにもフェルメールらしくて楽しい。
でもやっぱりフェルメールは女性像がいいな、と思ってしまいます。



この手の展覧会では、レンブラントとフランス・ハルスのどんなレベルの作品がきているのかに注目します。



今回のレンブラントは2点。いずれも、2002年の大レンブラント展でも来日している作品。



1 サウル王の前で竪琴を弾くダヴィデ(1630-31頃)
 小画面に緊迫感のあるドラマを緻密に描きこむ。いかにも20代半ばのレンブラントらしい作品です。



2 マールトヘン・ファン・ビルダーベークの肖像(1633)
 人気画家として、多数の肖像画を残しているレンブラント。女性を描いた本作もこの時代のレンブラントによくあるパターンのものです。



フランス・ハルスも2点。対作品です。ハルスらしい筆遣いが見られます。
1 男の肖像
2 女の肖像
 


あとは、何か楽しい作品はないか探します。今回印象に残ったのは、



1 ネズミのダンス(フェルディナント・ファン・ケッセルに帰属)
 ネズミが堂々と画面の主役なので少しびっくり。大画面の断片ということで、納得。



2 アドリアーン・ブラウエルの作品
 「足の手術」「背中の手術」「苦い飲み物」「酒を飲む農民」
 ちょっと下品系の作品にはつい見てしまいます。



後半部分の静物画や風景画はほぼ素通り。
フェルメールを中心として、前半部分の肖像画や風俗画・室内画に時間を費やしました。



なお、Bunkamuraでは、4月22日より金・土曜日の夜間開館(21時まで)を再開するとのことです。



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