東京でカラヴァッジョ 日記

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【後期】藤田美術館の至宝 国宝曜変天目茶碗と日本の美(サントリー美術館)

2015年09月23日 | 展覧会(日本美術)

藤田美術館の至宝 国宝曜変天目茶碗と日本の美
2015年8月5日~9月27日
サントリー美術館


「名品ずらり。めっちゃええやん!」後期を訪問する。


   お目当ては、国宝《紫式部日記絵詞》。
   絵詞各5段を3回列について、じっくり観る。

   鎌倉時代初期の制作、着物の柄や草花の一部など微かに痕跡が残っているのみの部分もあるが、総じて状態がいいな、と感心する。

   以前五島美術館で観た《源氏物語絵巻》と比べ、なんかすっきりとした画面構成かな、と思うが、それはそれで好み。


   《紫式部日記絵詞》は、制作当初は全10巻程の大規模な構成であったらしいが、現存しているのは、4巻分。うち1巻を藤田美術館が所蔵。


   現存4巻分の状況をwikipediaで確認する。

1)蜂須賀家本
   個人蔵。1巻。絵は8場面、詞は7場面分を存するが、現状は錯簡がある。重要文化財。

2)藤田家本
   今回観たもの。1巻。絵・詞書各5段。国宝。

3)旧森川家本
   元は1巻、詞書5段、絵5段。
   あの益田鈍翁が所有時に3度現状変更(分割)を行う(←現代とは価値観が違うとはいえ・・・)。
   結果、
第五段:軸装。個人蔵、重要文化財。
第三段:軸装。東京国立博物館蔵、重要文化財。
残る3段:額装6面(絵・詞各3面)。五島美術館蔵。国宝。

4)旧久松家本
   詞書6段、絵6段、重要文化財、個人蔵(東京国立博物館寄託)。

 

   五島美術館所蔵の作品は、一度見たことがあるが、相当劣化しているなあ程度の印象で、スルーしてしまった。同美術館では、今秋も1週間(10/10~18)特別展示予定なので、気持ち新たに見にいこうかと思う。


   あと楽しんだ作品は、

重文《普賢十羅刹女像》13~14世紀
   普賢菩薩と、先導する天童二人、唐装の十羅刹女。

長澤蘆雪《幽霊・骸骨仔犬・白蔵主三幅対》
   白蔵主(はくぞうす)は、狐の妖怪。


   勿論、国宝《曜変天目茶碗》も再観する。ガラスケースを観客が二重に取り囲むなか、流れに沿って二周できたが、三周目は遂に一歩も動かなくなり、途中離脱する。



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