東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

【第1期再訪】「やまと絵 - 受け継がれる王朝の美」(東京国立博物館)

2023年10月22日 | 展覧会(日本美術)
やまと絵
受け継がれる王朝の美
2023年10月11日〜12月3日
東京国立博物館
 
 
 金曜日の夜間開館時間帯、第1期を再訪する。
 
 
【本展の構成】
序章 伝統と革新 -やまと絵の変遷 -
第1章 やまと絵の成立 - 平安時代 -
 第1節 やまと絵の成立と王朝文芸
 第2節 王朝貴族の美意識
 第3節 四大絵巻と院政期の絵巻
第2章 やまと絵の新様 - 鎌倉時代 -
 第1節 写実と理想のかたち
 第2節 王朝追慕の美術
 第3節 鎌倉絵巻の多様な展開
第3章 やまと絵の成熟 - 南北朝・室町時代 -
 第1節 きらめきのかたち
 第2節 南北朝・室町時代の文芸と美術
 第3節 和漢の混交と融合
第4章 宮廷絵所の系譜
終章 やまと絵と四季 - 受け継がれる王朝の美 -
 
【会期区分】
1期:10月11日〜10月22日
2期:10月24日〜11月5日
3期:11月7日〜11月19日
4期:11月21日〜12月3日
 
 
 多少は空いていることを期待したのだが、甘かった。どの作品も鑑賞待ち列につかないと間近で見れない状況。
 
 前回は「四大絵巻と院政期の絵巻」中心の鑑賞となったため、今回は他の作品を見るつもりでの訪問。
 しかし、やはり、「四大絵巻と院政期の絵巻」からスタートし、それから他の作品に移る。
 
 
【1期の第1章第3節「四大絵巻と院政期の絵巻」展示室の展示作品】
 
国宝《辟邪絵「神虫」》
奈良国立博物館 1・2期
 
重文《華厳五十五所絵巻断簡「再見文殊菩薩」》
東京国立博物館 1・2期
 
重文《病草紙「不眠の女」》
サントリー美術館 1・2期
 
重文《病草紙「屎を吐く男」》
九州国立博物館 1・2期
 
重文《病草紙「痣のある女」》
九州国立博物館 1・2期
 
国宝《病草紙「眼病治療」》
京都国立博物館 1・2期
 
国宝《病草紙「霍乱の女」》
京都国立博物館 1・2期
 
重文《地獄草紙「勘当の鬼」》
福岡市美術館 1・2期
 
重文《沙門地獄草紙「火象地獄」》
五島美術館 1・2期
 
国宝《地獄草紙》
東京国立博物館 1・2期
✳︎公開は4場面のうち「火雲霧」と「雨炎火石」の2場面
 
国宝《餓鬼草紙》
京都国立博物館 1・2期
✳︎公開は7段のうち最後の2段「阿難と餓鬼の対面の場面」、「阿難から餓鬼救済の方法を受け継いだ僧が施餓鬼をおこなう場面」
 
《源氏物語絵巻詞書「松風」》
春敬記念書道文庫 1・2期
 
国宝《源氏物語絵巻「関谷・絵合」》
徳川美術館 1期
 
国宝《信貴山縁起絵巻「飛倉巻」》
奈良・朝護孫子寺 1・2期
✳︎879cmが全公開
 
国宝《伴大納言絵巻「巻上」》
出光美術館 1期
✳︎839.5cmが全公開
 
国宝《鳥獣戯画「甲巻」》
京都・高山寺 1期
✳︎公開は後半部分(23紙のうち第11紙以降)
 
重文《佐竹本三十六歌仙絵「小大君」》
大和文華館 1・2期
 
重文《佐竹本三十六歌仙絵「小野小町」》
個人蔵 1・2期
 
重文《上畳本三十六歌仙絵「小大君」》
個人蔵 1・2期
 
 
 
 他に見た主な作品は、次のとおり。
 
【第1章(平安時代)第2節 王朝貴族の美意識】
 
国宝《蒔絵箏(本宮御料古神宝類のうち)》
奈良・春日大社 1・2期
 
国宝《一字蓮台法華経》
大和文華館 1・2期
 
国宝《平家納経「分別功徳品第十七」》
広島・厳島神社 1・2期
 
国宝《扇面法華経冊子「巻第七」》
大阪・四天王寺 1期
✳︎2期は「観普賢経」に代わる。
 
 
【第2章(鎌倉時代)】
 
重文《隆房卿艶詞》
国立歴史民俗博物館 1・2期
 
 
【第3章(南北朝・室町時代)】
 
国宝《彩絵檜扇(阿須賀神社伝来古神宝類のうち)》
京都国立博物館 通期
 
重文《彩絵檜扇 伊号(古神宝類のうち)》
愛知・熱田神宮 通期
 
重文《福富草紙》
京都・春浦院 通期(前後期で巻替え)
 
重文《百鬼夜行絵巻》
京都・真珠庵 通期(前後期で巻替え)
 
重文《仏鬼軍絵巻》
京都・十念寺 1・2期
 
《山水屏風断簡(象を引く唐人図)》
個人蔵 1・2期
 
《堅田図屏風》伝土佐光茂筆
静嘉堂文庫美術館 通期(展示替え2度有)
 
 
 
 閉館時刻近くになったら空くかと期待するが、それほどでもない。空いた一画もあるが、最後の方はもちろん、《信貴山縁起絵巻》《伴大納言絵巻》《鳥獣戯画》が並んで展示される一画は、相変わらず鑑賞待ち列ができている。
 
 
 いろいろありすぎて、「四大絵巻と院政期の絵巻」を除けば、フラフラと腰が定まらない鑑賞となる。迷子になったような鑑賞。
 図録を購入する。
 日本古美術の展覧会図録は、普段はあまり買わないのだが、第2期以降もこんな感じの鑑賞だとよろしくないと思ったためである。
 
 特設ショップは、閉館時刻近くだと長い精算列が必至なので、タイミングを図っていたところ、3回目くらいの会場間移動時に精算列に全く人がいなかったので、すかさず購入する。以降の鑑賞は重たい荷物とともにすることとなったが、これだけは期待どおりにいった。
 
 
(追記)11月から総合文化展の金曜・土曜の夜間開館を再開する。19時まで。これはありがたい。
 本展は引き続き20時までである。
 


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。