突然の「諸般の事情」
3年前、ある刑務官のHPの記事が削除されました。記事を削除することになった事情についてその刑務官は掲示板に次のように説明していました。
諸般の事情により刑務所関係の記事は柔道大会を含め削除させていただきました。賛同されていただいた皆様には深くお詫び申し上げます。
これからも,メールでは情報提供しますので引き続きご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
(2010.7.1)
http://6101.teacup.com/1694/bbs?page=7& より
事情を本人に聞いてみました。そうしたところ、その背景が判明しました。私はもしかしたら当局から何らかの圧力があったのではないかなと思っていたのですが、やはりその通りでした。
刑務所の事を一般の人に少しでも理解してもらおうとして開いたHPでした。どうしてそれを閉鎖しなければならないのか、私は理解できません。当然、そのHPを開設した当人にとってもそれはとても承服できないものだったはずです。
現職だからこそ伝えられる思いがあるはずです。私みたいに退職してから、ああだこうだと言っても、今は事情が違う、と一蹴されかねません。現職であるからこそその意見は尊重されなければいけないはずです。それを組織の論理で押さえつけようとすることは組織の健全な発展を阻害します。
あるブログに「もっと自由にものが言い合える組織でなくては進歩がありません。」とありました。まさにその通りです。
本人は、 「諸藩の事情はご推察にお任せします」「10年以上掲載していたにもかかわらず(何を今さら・・・)突然,諸般の事情?が発生」と言っていました。その短いコメントの中に言いようのない無念な思いが伝わって来ます。