｢銀行等金融機関の四半期レビューに関する実務指針｣の公表

業種別委員会報告第41号｢銀行等金融機関の四半期レビューに関する実務指針｣の公表について

日本公認会計士協会は、業種別委員会報告第41号「銀行等金融機関の四半期レビューに関する実務指針」を、２００８年５月９日付で公表しました。

四半期報告制度における四半期レビューについて、銀行等金融機関における特有事項を踏まえて検討した実務上の指針です。

前にもふれたとおり、四半期報告制度導入後も、金融機関と非上場の有報提出会社には中間財務諸表が従来どおり残ることになっています。原語でみれば、四半期財務諸表は年度の決算ではないという意味の「中間」財務諸表に含まれます。半期ベースの財務諸表も四半期ベースの財務諸表も、「中間財務諸表」として同じ作成基準にした方がすっきりしたはずですが、不必要に複雑な制度になってしまいました。特に、上場金融機関は、ひとつの年度の中に四半期財務諸表（第１四半期と第３四半期）と中間財務諸表が含まれることになり、厳密には四半期どおしの比較ができなくなっています。今回公表された指針でも、この関係の留意点について述べています。

監査の方も、四半期レビューが導入されるにもかかわらず、中間監査の制度が残ることになりました。監査とレビューの「中間」的存在という説明になるのでしょうか。