三菱重工業の子会社である三菱航空機が巨額損失で債務超過に陥ったという記事。
「国産初のジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」を開発中の三菱航空機が30日発表した2017年3月期決算は、最終利益が511億円の赤字(前期は305億円の赤字)だった。赤字額はこれまでで最大で、通期では負債が資産を510億円上回る初の債務超過となった。」
「三菱航空機は08年に三菱重工業の子会社として設立。資本金(資本準備金を含む)は1000億円だが、17年3月期までの累積赤字は1510億円に達した。」
三菱重工業の連結決算では、この赤字はすでに損益に反映済みでしょうから、会計上問題になることはないでしょう。ただし、IFRSに移行した場合に、開発費の資産計上などの論点はあるのかもしれません。
一方、単独決算では、子会社株式や子会社に対する債権の評価、債務保証に対する引き当ての要否など、検討課題がいろいろありそうです。2017年3月期までにどこまで処理済みなのでしょうか。
三菱航空機、債務超過510億円 MRJ開発遅れ損失に(朝日)
「6月30日の官報に掲載された同社の決算公告で判明した。三菱航空機はMRJの設計変更などにより、これまでに開発延期を5度表明。初号機の納入は当初より7年遅れ、現在は2020年半ばを目指している。機材を納入できない状態で売り上げが計上できず、開発費用がほぼそのまま損失につながっている。今年3月末の累積損失額は1510億円に達した。」
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