過年度の有価証券報告書等の訂正報告書の提出及び過年度の決算短信等の訂正に関するお知らせ(PDFファイル)
フォースタートアップス(東証グロース)のプレスリリース。
過年度の有価証券報告書等の訂正報告書を提出したとのことです。
「当社は、2023年1月20日付「過年度決算の訂正に関するお知らせ」にて公表しましたとおり、過去及び進行中の事業年度における売上原価の一部に計上漏れがあることが判明いたしました。計上漏れ及び計上漏れに起因する違約金を含めた総額は402百万円(うち、違約金283百万円)であり、第2期(2018年3月期)以降の売上原価、販売費及び一般管理費を遡及修正いたしました。このうち、販売費及び一般管理費につきましては、当該支払い漏れの中に自社採用にかかるコストが含まれていたため、採用費として販売費及び一般管理費を遡及修正するものであります。」
2018年3月期から2022年3月期までと、2023年3月期の第2四半期までを訂正しています。
影響額を2022年3月期で見ると...
単位:千円
数字は、左から、訂正前、訂正後、影響額、増減率(%)です。
訂正の内容は、1月のプレスリリースに詳しく記載されているようです。
過年度決算の訂正に関するお知らせ(1月20日)(PDFファイル)
「当社は、タレントエージェンシー事業として人材紹介ビジネスを展開しており、人材の発掘に関しては、当社が独自に構築している人材データベースのほか、他社が運営する人材データベースも複数活用しております。当社は、紹介した求職者が紹介先に入社した場合、当該求職者を発掘したデータベース運営会社(以下「運営会社」といいます。)に対して必要な報告を行った上で手数料を支払い、当該支払額を売上原価として計上しております。
しかし、2022年10月下旬に、かかる手数料の支払について、本来運営会社に支払うべき手数料の支払漏れが生じているのではないかとの指摘を一部の運営会社より受け、運営会社との協議及び社内調査を実施した結果、手数料の支払漏れ及びそれに伴う売上原価の計上漏れが判明しました。」
単に会計上原価が漏れていただけでなく、違約金まで取られるようです。
「当該手数料の支払漏れに起因して、運営会社との契約に従い、運営会社から当社に対して違約金の支払が請求されており、手数料本体金額と併せた金額は403百万円(うち、違約金284百万円)であります。」
プレスリリースを読む限りでは、業務プロセスが、支払うべき手数料を網羅的に把握できるようなものでなかったことが、原因のようです。
「当社では、2016年の創業時点の事業環境では複数の人材データベースに跨って登録をしている候補者が稀であったことから、入社に至る支援をした当社の担当者が最終的に接点を持った運営会社に支払いを実行する形で、システム整備を含めた業務プロセスの構築を行っておりました。このため、近年において増加してきた複数の人材データベースに跨って登録をしている求職者が存在する場合等において、各運営会社との契約に基づいて支払先を特定するプロセス(各データベースにおける接触情報の網羅的な把握と各運営会社の契約を反映した判定)が不十分であったことが本計上漏れの直接的な要因であると認識しております。」