会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

曙ブレーキが私的整理 金融機関に支援要請へ(産経より)

曙ブレーキが私的整理 金融機関に支援要請へ

東証1部上場の曙ブレーキ工業が、事業再生ADRを第三者機関に申請したという記事。

米国で自動車メーカー向けの受注が減少し、資金繰りに行き詰まったのが主因とみられる。

 曙ブレーキは昭和4年創業の独立系ブレーキメーカー。...平成30年3月期の連結売上高は2649億円、純利益は7億円だった。28年3月期には過大受注による生産の混乱などで純損益が194億円の赤字になった。」

ゴーイングコンサーンの注記はついていませんが、直近の四半期報告書(2018年4月~9月)では「事業等のリスク」で以下の記載があります。「北米事業の業績を大幅に回復」させたといっているのですが...

「(継続企業の前提に関する重要事象等について)

平成26年度から発生した北米事業での生産混乱により、平成27年度に北米事業は2期連続で営業損失を計上し、かつ多額の減損損失を計上したことから、連結全体の財政状態が悪化しました。手元流動性や自己資本比率は十分には回復していない状況であり、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しております。

当該重要事象等を解消、改善するための対応策は、「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (6) 事業等のリスクに記載した重要事象等を解消するための対応策」に記載のとおり、その後全社を挙げて、北米事業の改革、黒字化定着のための諸施策を実行しております。前期は北米事業の業績を大幅に回復させるに至り、一定の成果をおさめました。引き続き、改革を断行し、北米事業の回復に向け努力してまいります。

なお、メインバンクを中心に取引銀行各行とは緊密な関係を維持しており、今後の継続的な支援の方針についても合意をいただき、必要な新規の長期資金融資も受けております。

これらの状況を踏まえ、「継続企業の前提に関する重要な不確実性」は認められないと判断しております。」

事業再生 ADR 手続の正式申込および受理に関するお知らせ(曙ブレーキ工業)(PDFファイル)

曙ブレーキ 金融支援要請 事業再生ADR トヨタには出資打診(日経)(記事冒頭のみ)
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