会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

ソフトウエア興業株式会社、破産手続き開始決定受ける(帝国データバンクより)

ソフトウエア受託開発
ソフトウエア興業株式会社
破産手続き開始決定受ける
負債191億2400万円


ソフトウェア受託開発のソフトウエア興業(株)という会社が、6月11日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けたという記事。

いわゆるコンプライアンス倒産の側面もあるようです。

「・・・同業者間の競争激化により収益が悪化していたほか、研究開発や不動産購入などによる年商に匹敵する借入金が重荷となっていた。このため資産売却を進めて負債圧縮を図る一方、返済繰り延べなどで繰り回していたが、リーマン・ショックの影響による投資抑制も加わり2010年3月期の年収入高は約191億7800万円にまでダウンしていた。

そうしたなか、2011年6月に当社創業者のほか、当社社員などが法人税法違反(脱税)容疑で逮捕される事態が発生。信用失墜もあり、2012年3月期の年収入高は約113億2800万円にダウン。不動産売却による借入圧縮を進めていたものの、2012年12月、2013年1月に相次いで決済難になっていた。その後も所有不動産売却による負債圧縮を進めてきたが、物件売却が進まなかったことから、債権者より破産を申し立てられていた。」

脱税事件についてはこちらの記事をどうぞ。

ソフトウエア会社社長ら強制捜査へ 1億円超の脱税容疑 (2011年6月)(日経)

「捜査関係者の話によると、社長はソフトウエア興業の社員寮の建設工事について、ソフトウエア興業設備が千葉県松戸市の建設業者に発注した際、工事費を水増しして支出大部分を社長側に還流させる手口で法人所得を隠し、2009年3月期までの3年間に法人税1億数千万円を免れた疑いが持たれている。

隠した所得の一部は、不動産や知人女性の貴金属類の購入などに充てていたとみられる。特捜部は既に社長らから任意で事情を聴いているもようだ。」

帝国データバンクの大型倒産情報をつらつらとみていると、元・上場会社の廃業の記事がありました。

煉り羊羹の製法を確立した老舗の和菓子メーカー
続報 寛正2年創業、元東証・大証2部上場
株式会社駿河屋
民事再生手続きを断念し、事業停止
負債9億400万円


「和菓子離れなどから業績は低迷し、加えて、2004年11月には、実施した増資が架空増資だとして、大阪府警に当時の当社社長、投資会社元社長ら5名が電磁的公正証書原本不実記載・同供用容疑で逮捕される事態に発展。2005年1月には上場廃止となるなど著しく信用が悪化していた。」

これも、コンプライアンス倒産から再起できなかった例でしょうか。

ゴルフ場の倒産も報じられています。

負債総額160億円、ゴルフ場運営の広済堂開発が民事再生申請(産経)

「千葉広済堂カントリーは、女子プロゴルフの試合会場として知られる。帝国データバンクなどによると、債権者は3社合計で約4700人。このうち約9割がゴルフ場2社の債権者で、大部分は会員という。ここ数年、赤字続きで、債務超過に陥っており、会員から預託金の返還請求も起きていた。」

会員権は紙くずか大幅減価となりそうです。
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