会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

米SEC、BNYメロンに制裁金「ESG投資の開示不十分」(日経より)

米SEC、BNYメロンに制裁金「ESG投資の開示不十分」

米SECが、米銀大手のバンク・オブ・ニューヨーク(BNY)メロンの資産運用子会社に対し、投資先のESGに関する情報開示が不十分だとして制裁金を課したという記事。150万ドルなので、大きな金額とはいえませんが、「SECがESG関連規制を巡って大手金融機関を処分するのは初めて」とのことです。

「BNYメロン・インベストメント・アドバイザーに向けたSECの命令書によると、2018年7月から21年9月にかけて同社が運用する投資信託の目論見書などの書類で投資先企業のESG対応に関する情報開示不十分だったり虚偽の情報を提供したりしていたという。BNYでは投資先企業のすべてでESG評価を実施したとしているが、SECはそうではないと指摘している。」

記事では「グリーンウオッシング」という言葉も使われています。

ESG開示に関連するSECの最近の動き。

「SECは25日の会合で、資産運用会社を対象にESGについての情報開示で統一基準を導入するかどうかを協議する予定だ。BNYへの制裁で規制強化の動きが強まる可能性がある。」

SECのプレスリリース。

SEC Charges BNY Mellon Investment Adviser for Misstatements and Omissions Concerning ESG Considerations

The Securities and Exchange Commission today charged BNY Mellon Investment Adviser, Inc. for misstatements and omissions about Environmental, Social, and Governance (ESG) considerations in making investment decisions for certain mutual funds that it managed. To settle the charges, BNY Mellon Investment Adviser agreed to pay a $1.5 million penalty.

The SEC’s order finds that, from July 2018 to September 2021, BNY Mellon Investment Adviser represented or implied in various statements that all investments in the funds had undergone an ESG quality review, even though that was not always the case. The order finds that numerous investments held by certain funds did not have an ESG quality review score as of the time of investment.

運用会社が投資意思決定をする際に、ESGに関するレビューをしていると開示していたのに、実際は、していない場合もあったということが問題になっています。
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