破綻した商工ローンの「ロプロ」(旧日栄)は、「過払い利息」が推計で2500億円あるという記事。
「ロプロの6月末の負債総額は218億円。これとは別に、利息制限法で定められた率以上で貸していたため弁済が必要な「過払い利息」に絡む債務が推計4万件、2500億円あるという。
2月に監査役から社長に就いていた公認会計士の前田正宏氏は責任をとって辞任。家田孝常務が後任に就き、裁判所の監督下で再建を図る。2日に東京で記者会見した家田氏は「過払い利息の返還請求と資金流出が止まらず、事業継続は難しいと考えた」と述べた。」
今のところ、SFCGの破綻のときのような不正行為はなかったようです。監査役から社長になった会計士は、敗戦処理をさせられていたということでしょうか。
「ロプロの家田社長は会見で「(改正法による規制強化が)従来のビジネスモデルでは重しになっていたのは事実」と発言。業界は、規制強化の副作用として「貸し渋りを招く」「違法な高金利で貸すヤミ金融の被害が拡大する」と主張している。」
平成22年3月期 第1四半期決算短信(PDFファイル)
直近の四半期決算をみると、係争関係損失引当金という引当金が約160億円計上されています。2500億円とはだいぶ隔たりがあります。(もちろん、会計上の見積りですから、ぴったり一致することはあり得ないわけですが・・・。)
ゴーイングコンサーンの注記では「継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます」という記載があります。金融庁が甘くしてくれた基準でも、さすがに注記せざるを得なかったのでしょう。
会社更生手続開始の申立てに関するお知らせ(PDFファイル)
商工ローン大手のロプロが会社更生法を申請 過払い金返還請求膨らむ
事業者金融
東証・大証1部上場
株式会社ロプロ
会社更生法の適用を申請
負債218億8100万円
改正貸金業法「施行延期も」 大塚金融副大臣
米CIT破綻、ファクタリング部門への影響に懸念広がる
規模は全く違いますが、中小企業向けの融資を行っているという点では同じです。
最近の「企業会計」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2000年
人気記事