東証1部上場の不動産会社「ランド」が粉飾をしていた疑いがあるという記事。監視委員会と警察が強制捜査に取りかかったようです。
「関係者によると、同社は昨年2月期の決算で、実際には債務が超過しているのに約20億円の資産を水増ししたほか、今年2月期の決算でも3億5千万円の資産超過と偽ってうその有価証券報告書を財務局に提出した疑いがある。価値が下がった複数のビルを売却した際に生じた損失を、適切に会計処理しなかった可能性があるという。有価証券報告書の監査をした東京都内の監査法人も捜索の対象になった。」
2011年2月期の決算をみると、債務免除益に対応するような金額で多額の固定資産売却損を計上しています。翌期の2012年2月期は、減損損失を約22億円計上しています。2011年2月期で売却損を出し切らずに、翌期に一部を先送りしたということでしょうか。金額的にはだいたいあっています。ただし、朝日の記事によれば2012年2月期のBSもあやしいようなので、2012年2月期でも損失を実現させていないのかもしれませんが・・・。
多額の減損損失や固定資産売却損を計上した場合には、損失計上のタイミングが正しかったのかどうか、監査人や当局は「懐疑心」をもってみます。説明がつけばよいのですが、今回のケースでは、粉飾が発覚してしまったことになります。
↓(左が2011年2月期、右が2012年2月期)
(EDINETより)
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