国際監査・保証基準審議会(IAASB)が監査品質フレームワークを公表したという記事。監査人、監査クライアント、監査事務所、監督当局などがそれぞれの環境の中で監査品質を向上させ、相互間で監査品質に関して対話することを促すためのフレームワークだそうです。
The International Auditing and Assurance Standards Board (IAASB) released Tuesday a framework that is designed to encourage auditors, audit clients, audit firms, regulators, and others to increase audit quality in their environments and create more dialogue between them on audit quality.
「質の高い監査を実施する責任は監査人にあるが、質の高い監査というのは、財務報告サプライチェーンの中の参加者からの支持と参加者間の適切な相互作用があるときに、もっともよく達成される」とIAASBの会長は述べているそうです。
“While responsibility for performing quality audits of financial statements rests with auditors, audit quality is best achieved in an environment where there is support from and appropriate interactions among participants in the financial reporting supply chain,” IAASB Chairman Arnold Schilder said in a news release.
このフレームワークは、
The framework:
・Describes the input, process, and output factors that affect audit quality at the engagement, firm, and national levels.
監査エンゲージメント、監査事務所、国というそれぞれのレベルで、監査の質に影響を与えるインプット要因、プロセス要因、アウトプット要因を説明している。
・Describes the importance of appropriate interactions between parties in the audit process and how these interactions can improve audit quality and the perception of audit quality.
監査プロセスにおける関係者間の適切な相互作用の重要性と、そのような相互作用がどのように監査の質とその認識を高めるかについて説明している。
・Shows how audit quality can be affected by factors such as laws and regulations; the litigation environment; corporate governance; and the financial reporting framework.
監査の質が、法令、訴訟環境、企業統治、財務報告フレームワークなどの要因によって、どのように影響を受ける可能性があるかを示している。
実務家は、今ある制度やその他の環境を前提に、監査の品質を向上させていくことを考えていくわけですが、今回のフレームワークは、フレームワークというだけあって、視野を相当広くして検討しているようです。監査制度のそもそも論を議論する際の出発点になるものなのでしょう。
監査品質フレームワークの原文はこちらのページから
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A Framework for Audit Quality: Key Elements that Create an Environment for Audit Quality
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