会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

アダニが外部監査責任者にグラントソントン起用、不正疑惑払しょく狙う=関係者(ロイターより)

アダニが外部監査責任者にグラントソントン起用、不正疑惑払しょく狙う=関係者

空売り投資会社ヒンデンブルグ・リサーチによって不正疑惑が指摘されたインドの財閥アダニ・グループが、グラントソントンを起用して監査させるという記事。

「インドの財閥アダニ・グループは、傘下企業の一部に対する外部監査の責任者に大手会計事務所グラントソントンを起用し、不正疑惑を晴らそうとしている。事情に詳しい2人の関係者が13日明らかにした。」

ヒンデンブルグのリポートが出た後、株価が大幅に下落していますが...

「こうした中でアダニは先週、法令順守や関係会社間取引、内部管理などの問題を検証するために外部監査を検討していると表明していた。

関係者の1人によると、グラントソントンはグループの関係会社間取引が企業統治の基準に沿っているかなども調べるという。

ヒンデンブルグはリポートで、グループの上場企業や未上場企業による開示されていない関係会社間取引が複数あり、インドの情報開示規則違反だとの見方を示した。」

アダニには、当然、外部監査人がいますが、ヒンデンブルグのリポートでは、ごく小規模の事務所であり、巨大企業を監査する能力はないのではないかと指摘しています。

また、ビッグ4事務所ではなく準大手のグラントソントンを起用するというのが気になります。インドではビッグ4と同じような位置づけなのでしょうか。

アダニはインドの現政権と非常に近く、野党からは癒着を批判されているようですから、どこの事務所が監査(あるいは調査)をやろうと、政治に巻き込まれる可能性は高そうです。

アダニ破綻なら共倒れも、インド首相の経済構想-インフラに深く関与(ブルームバーグ)

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