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バンコク都庁元首脳に2億円 西松建設、工事受注めぐり

asahi.com(朝日新聞社):バンコク都庁元首脳に2億円 西松建設、工事受注めぐり - 社会

東証1部上場の準大手ゼネコン「西松建設」が、タイ・バンコク都庁発注の工事をめぐり、都首脳(当時)向けにわいろとして約2億円を支出していた疑いが強まっているという記事。

「タイ政府関係者によると、東京地検特捜部からタイ当局に不正競争防止法違反(外国公務員への贈賄)容疑での捜査協力の要請があったという。」

「西松建設関係者らによると、工事は03年にバンコク都庁が発注した洪水防止の排水トンネルの建設。西松建設と現地のゼネコンによるJV(共同企業体)が約66億円で落札した。この受注前後に、西松建設側と現地ゼネコンがそれぞれ約2億円ずつ負担して計約4億円のわいろを元首脳に渡すことを決定。西松建設は、海外で請け負った工事費を実際より高く見せかけて経理処理するなどの手法で捻出(ねんしゅつ)した裏金から支出し、現地ゼネコン側に渡したという。」

この件とは直接的な関係はありませんが、元社員が業務上横領の容疑で逮捕され、会社も外国為替及び外国貿易法違反容疑で家宅捜索されたことを受けて、会社は昨年12月に調査委員会を設置しています。

調査委員会の設置について(PDFファイル)

わいろといえば、インドでは、世界銀行の職員に「不適切な利益供与」をした疑いで、先日粉飾決算が明るみに出たIT企業がそのライバル企業とともに、取引停止の処分を受けています。

インドIT大手、世銀から処分 職員に利益供与の疑い

外国でのわいろが問題となったのはロッキード事件のころからだと思いますが、現地の慣行だから許されるという時代ではなくなってきているのでしょう。金額が大きければ会計的にも問題となります。

大正時代までさかのぼればシーメンス事件というのもあります。同じ会社が外国でわいろを支払っていたとして昨年約10億ユーロの制裁金を課せられています。100年経ってもやっていることは同じということでしょうか。

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