ASBJがセグメント情報の基準案を9月4日に公表する予定という記事。
国際会計基準や米国基準で使われている「マネジメント・アプローチ」の採用が主な変更点であり、2010年から適用されるようです。
手元にある米国基準の解説書によると、日本の現行基準は1974年に公表されたSFAS14号を参考にしており、1997年に公表されたSFAS131号で取り入れられた「マネジメント・アプローチ」は、採用していなかったとのことです。したがって、今回の基準制定で約10年遅れの改正ということになります。
ところで、経営財務9月3日号の記事によれば、減損損失をセグメント別に開示することを求めるようです。しかし、なぜ、特別損益の中で減損損失だけを開示するのかよく理解できません。例えば、固定資産の売却損益もセグメント別に把握できるはずであり、有用な情報だと思うのですが、減損損失と何が違うのでしょうか。
私見では、セグメント情報が営業損益までしか開示しないというところに問題があると思います。日本基準では海外の基準と比べて特別損益で処理する範囲が広い、いいかえると営業損益で処理する範囲が狭いのですから、どうしてもセグメント情報にもれてしまう部分が多くなってしまいます。
また、のれんの残高や償却額もセグメント別に開示するようです。
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