Jパワー(電源開発)が、石炭火力発電所全7カ所で、1969年から石炭の在庫量を改ざんし、結果として毎年の利益を最大数億円程度、過大や過少に発表してきたという記事。
原発の事故隠しと比べればゴミのような不正ですが、会計的には大問題です。
「在庫量は理論上、発電所に運び込まれた石炭の量と消費した量の差になる。しかし、実際には、理論上の計算値と在庫量の実測値との間で誤差が生じる。誤差が大きいと、会計監査の際に理由の説明が必要になる。各発電所はこの説明を嫌って長年、実測値を理論上の計算値に近づけるよう改ざんしていた。」
この「会計監査」が外部の会計監査人だとすると、会計士もだまされていたことになります。理論値と実際値の差異を解明しようとするのは当然の手続ですが、その前に棚卸がきちんと行われていたかどうかも(棚卸立会などを行って)確かめる必要があります。
石炭火力発電所における貯蔵品データの改ざんに関する報告について
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