第一交通産業(福証)が、代表取締役創業者会長(100歳)に対し15億9400万円の特別功労金を支給するという記事。
「第一交通産業は、6月の株主総会における承認を前提に、令和4年3月期の連結および単体の決算で特別損失として15億9400万円の特別功労金を計上する方針です。」
年間売上高が9百億円程度の会社です。
会社のプレスリリース。特損計上する金額以外に引き当て済みのものがあるようです。
特別功労金の贈呈、特別損失及び特別利益の計上並びに通期連結業績予想の修正に関するお知らせ(PDFファイル)
「昭和 35 年創業以降、創業者として 62 年の長きにわたり当社グループを牽引し、日本一のタクシー保有台数を誇るタクシー事業のみならず、不動産、バスなど多角化した企業グループの礎を築いた多大な功績と、在任中の労に報いるため、役員退職慰労金支給内規に基づく積立済の役員退職慰労金とは別に、役員退職慰労金支給内規に基づき功労加算金と役員特別功労金の合計として特別功労金1,594 百万円を贈呈することを決議いたしました。」
2022年3月期第3四半期決算短信を見ると、28億円ほど引当てしているようです(このうち黒土氏の分がどれだけかは不明)。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/49/c53bf4dec7fc50ea52f2cfcdb41c93e5.png)
それに対して、従業員のための(?)「退職給付に係る負債」が16億円しかないはさびしい(大手監査法人みたいです)。(たっぷり外部に積み立てているのかもしれませんが..。)
〈100歳会長に功労金15億円〉労働紛争で経営危機、高額報酬、コロナ禍の赤字…「第一交通」黒土始氏の引き際(文春オンライン)
「経営の主導権を握る黒土氏は、毎年のように2億円を超える役員報酬を手にしてきた。直近の昨年3月期も役員報酬は3億1000万円に上る。登記簿上の自宅の土地は約2000平米で、一部を会社の記念館にした。
「その反面、社員の給料は恵まれているとは言えない。有価証券報告書によれば、昨年度の平均年収は約399万円。かつて組合との“闘争”を乗り越えただけあって、組合対策も厳しい姿勢で知られています。賃金や雇用を巡り、労働者側との係争も数多く抱えてきました」(銀行関係者)」