東芝の第3四半期決算の発表が予定どおり14日までにできるかどうか五分五分だという記事。
「東芝は先月14日、WHの経営幹部が部下に「不適切な圧力」をかけ、決算に影響が出た可能性があるとして同日予定していた決算発表を最長1カ月延期した。現在、外部の弁護士を交えて調査を進めているが、WH幹部の言動をどこまで不適切と認定するかなどについて、東芝側、WH側双方の弁護士や監査法人の間で意見の相違があるという。」
先日の別報道では、経営者の圧力によって決算には影響はないといっていましたが、それは、決算を予定どおり発表したいというひとたちがリークしたのでしょう。
一般論からすれば、不当な圧力が仮にあったとしても、それが上位の機関に通報され、適切に対応したということであれば、内部統制は機能していたということになるでしょうし、また、仮に内部統制に不備があったとしても、監査人は内部統制に依拠しないで、数字を確かめればいいわけですから、不当な圧力=監査できない(決算も確定できない)、とはならないと思います。
ただ、東芝の場合は、最上位の経営者が不当な圧力に関わっていた疑いがあること、原子力発電所建設のコスト見積りを監査人が自分でやることは不可能であり、会社計算に頼らざるを得ないことなどから、慎重にならざるを得ないのでしょう。
いずれにしても、5日後には結論が出るはずですが...
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(補足)
東芝 決算発表を再び延期か、日米の監査法人が意見対立(TBS)
「東芝はこの“圧力”をめぐって、現在、事実関係の調査を続けていますが、関係者によりますと、東芝とウエスチングハウスの監査法人との間で意見が対立、原発事業の損失額が確定できず、来週14日までの発表が間に合わない可能性があるということです。」
東芝と東芝の監査人との間では、対立がない?
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