IFRS導入の日本企業続々、時価総額ベースで44%(記事冒頭のみ)
国際会計基準(IFRS)導入企業が、時価総額ベースでは、かなりの割合を占めるようになっているという記事。
「社数ベースでは市場全体の7%にとどまるが、足元で資生堂や川崎重工業が新たに適用し、合計時価総額では全体の44%に達する。グローバル企業の適用が相次ぎ、主要企業で構成するJPX日経インデックス400ベースでは時価総額の5割を超えた。」
記事では、IFRS導入のメリットとして、グループ管理とのれんの会計処理を挙げています。
「導入の理由の一つはグループ管理のしやすさだ。資生堂は海外売上高比率が21年12月期で7割と、10年前の4割から上昇した。「会計基準を統一することでグローバルで経営がしやすくなる」(同社)という。あずさ監査法人は「同じものさしで各企業の業績を正確に把握できるため、経営効率の改善につながる」と指摘する。」
「M&A(合併・買収)で生じる「のれん」の扱いが日本基準とIFRSで違うことも導入社数の増加につながっている。日本基準は価値を少しずつ減耗させて費用計上する定期償却を求めるが、IFRSでは償却せず減損損失だけで処理する。国際会計基準審議会(IASB)はのれん償却ルールの導入是非を議論していたが、22年11月に現行のルールを続けると決めた。」
ただ、業種によって差があり、銀行業は適用がゼロとのことです(海外上場しているメガバンクは、海外向けには海外基準でやっているはずですが)。たしか、電力会社もゼロですが、これは規制業種ということもあるのでしょうが、IFRSにすると、原発がらみの会計処理のインチキさがばれてしまうおそれがあるという理由もあるのでしょう。