熊本地震の復興特需、600社が総額45億円申告漏れ…270社が所得隠し
国税庁の広報みたいな記事ですが、熊本地震の復興特需で売上を伸ばした企業に対する集中的な税務調査で、多額の申告漏れが明らかになったととのことです。(能登半島地震が起きる前に出たものです。)
「2016年4月の熊本地震の復興特需で、売り上げを伸ばした法人約800社が熊本国税局の一斉調査を受け、約600社が総額約45億円の申告漏れを指摘されたことがわかった。うち約270社が売り上げを除外するなどして、計約27億円の仮装・ 隠蔽いんぺい を伴う所得隠しと認定された。」
手口は、売上の除外や架空外注費など。
「申告漏れを指摘された企業の多くは熊本県内の建設関連の企業。売上金を帳簿に記録しなかったり、社長ら個人名義の口座に振り込ませたりしていた。取引先に虚偽の請求書を作成させ、架空の外注費を水増しして計上したケースも確認されたという。」
「単発の補修工事で現金決済の取引が多く、「個人的なことに使ってしまった」と話す関係者もいたという。」
ひどい事例。
「九州南部の建設会社は、21年度の調査で約5億2800万円の申告漏れを指摘された。復旧に向けた土木工事で売り上げを伸ばして多額の利益を得たが、納税地と届け出た登記簿上の所在地に事業実態がなく、社長名義の生活口座で売り上げを受け取っていたことが判明。架空経費を計上するなどして内容虚偽の帳簿を作成して赤字を装っていたことも分かった。」
震災特需で稼ぐのは結構ですが、税金はきちんと払ってもらいたいものです。
朝日の後追い記事。
熊本地震で「特需」、770業者が63億円の申告漏れ 国税局が指摘(朝日)
調査対象に選ばれたのは...
「復旧工事を請け負った建設業者や、作業員が泊まった宿泊施設、工事現場周辺の飲食店など、復興に関連した「特需」で売り上げを伸ばしたとみられるものの、法人税の申告額が前年度と変わらない業者などを調べたという。」