会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

東芝、連結子会社で実在性に疑義ある取引を認識 売上高200億円(ロイターより)

東芝、連結子会社で実在性に疑義ある取引を認識 売上高200億円

「東芝ITサービス」という東芝連結子会社で、実在性に疑義のある取引が見つかったという記事。

「2019年度第2・四半期累計期間での対象取引の売上高総額は約200億円という。」

第3四半期で売上高を消去するそうですが、「複数年にわたって行われていた」ということであれば、過年度の訂正も必要でしょう。半期で200億円ということは、1年で400億円、3年間続けていれば1200億円となります。もちろん、その金額まるまるが損失になるのではなく、架空取引により発生した回収できない架空売掛金や架空在庫などの金額がどれだけかということにかかっています(取引の相手先から回収できる可能性もあるが、逆に簿外の金額を請求されるおそれもある)。

東芝子会社で架空取引 売上高200億円過大計上(産経)

元年11月ごろに外部から指摘があり発覚した。東芝は弁護士や公認会計士らによる社内調査を進めている。」

昨年11月に発覚したのに、1月中旬になって公表する(しかも土曜日に)というのは、何か事情があったのでしょうか。

東芝の子会社で“架空取引” 総額200億円規模か(Yahoo)(音声出ます。)

「架空取引の総額は今年度の第2四半期までの半年間だけで200億円規模と見込まれていて、複数年での総額がいくらになるかはまだ分かっていません。」

当社子会社における実在性の確認できない取引について(東芝)(PDFファイル)

問題の子会社の2019年3月期の売上高は440億円だそうです。売上高400億円の会社で、半期200億円の架空取引がわからなかったというのは、なかなか信じられない話です。

また、関係者間で未清算の債権債務関係があるとのことです。その処理が決まらないと、決算への影響は正確には出せないのでしょう。

先月も東証1部上場会社2社が、架空取引疑惑を公表していました。

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