水増しされた輸入に対して信用状を銀行に発行させ約82億円を詐取したなどとされた、衣料品会社「U.F.O.」の元社長に懲役10年の有罪判決が言い渡されたという記事。
「判決によると、谷被告は2008年、U社などが中国の子会社から高額の衣料品を輸入すると偽装し、りそな銀行とみずほ銀行に貿易決済を円滑にする信用状計30通を発行させ、計約82億円を詐取した。
判決で村越裁判長は、谷被告が自ら銀行の担当者と交渉し、従業員や顧問税理士に虚偽の決算書や船積書類などを作成するよう指示していたと指摘。・・・」
グループ内の取引ですから、インボイスの金額を水増しするなどすれば、比較的容易に不正が実行できそうです。中国の子会社は輸出代金名目でカネを受け取るわけですが、銀行が立て替えた資金は輸入側であるした親会社が支払わなければならないので、何らかの方法で親会社に還流させていたのでしょう。
税理士が絡んでいるという点は残念な話です。
82億円詐取、実刑 U.F.O.元社長に懲役10年(朝日)
この会社は相当長期間にわたって粉飾を行っていたようです。
↓
当サイトの関連記事(2011年10月)
こちらは個別会社の貿易額水増しのレベルではなく、一国の統計数値があやしいという話です。
↓
中国輸出統計:香港向け急増に臆測広がる(毎日)
「香港への輸出は3月にも93.1%増と急増したが、香港当局側の統計では3月の中国からの輸入は13.8%増。関係者からは「中国企業による架空輸出が含まれており、実態を表していない」(アナリスト)との指摘が相次いでいる。」
最近の「不正経理」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2000年
人気記事