日大が田中英寿元理事長らに11億円損害賠償請求 背任事件巡り提訴
日本大学が元理事長らに総額約11億1360万円の損害賠償を求める訴訟を起こしたという記事。
「訴えでは、田中元理事長らは共謀して、日大医学部付属板橋病院(東京都板橋区)の建て替え業者選定や医療機器調達などを巡り、業務をしていない籔本被告の会社を介在させるなどして、日大に約5億8160万円の損害を生じさせた、としている。請求額には、事件を受け日大が発足した第三者委員会、内部調査委員会の調査費用も加えた。」
「背任事件に係る損害賠償請求訴訟」について(日本大学)
「⑴不法行為又は債務不履行責任を問う原因事実及び損害額
ア 第1背任事件:板橋病院建替えに係る業者選定に関する背任事件
井ノ口及び籔本は,日大事業部が日大から委託を受けた板橋病院の建替計画事業の設計・監理業者選定に係るプロポーザル手続実施等の業務において,あらかじめプロポーザル手続参加業者の一社であるA社を発注先に選定し,同社から被告籔本の関連会社に金員を支払わせ,それをもって井ノ口らが利益を得ることを企図し,見積書提出期間後にA社に見積金額の引上げを促して差替えさせ,また,出村他従業員をしてプロポーザルの審査委員による採点結果をA社が第一位となるよう評価点を改ざんさせるなどして,同社を最終候補業者に選定させた上で,同社に対し,日大から前払いされた業務委託料の一部である金2億2000万円を何ら業務を行っていない籔本の関連会社であるインテリジェンス社に支払わせ,もって日大に不必要な支出をさせ,同額分の損害を生じさせた。
イ 第2背任事件:板橋病院の医療機器及び電子カルテシステムに関する背任事件
井ノ口,籔本及び𠮷田は,板橋病院が医療機器7台及び電子カルテシステム用ハードウェアほか一式を調達するに当たり,何ら業務を行っておらず商流に入る合理的理由のない籔本の関連会社であるニシキ社ないしインテリジェンス社及びFHIを介在させることにより,同社らが得た売買差益を日大事業部の調達価格に上乗せさせ,もって日大に当該売買差益分に相当するリース料増額分計3億6165万1758円の+損害を生じさせた。」
このほか、調査費用は、4億3071万8705円だそうです。