ジャスダック上場のワールド・ロジが破産手続開始を申し立てたという記事。負債は約79億5400万円とのことです。
「物流サービスを手掛ける同社は2004年に上場以降、積極的な買収・合併(M&A)を展開。大規模な設備投資も実施し、事業拡大を目指してきたが、有利子負債が増大したことなどで資金繰りが悪化した。09年6月期から連続して営業赤字を計上していた。」
いきなり破産手続というのも上場会社では珍しいと思いますが、債務超過が約60億円となっており、再生の見込みがなくなったのでしょう。
会社のプレスリリースによると、事業再生ADR手続を利用しようとしていたようですが、うまくいかなかったようです。
また、決算をみると継続企業の前提の注記がなされています(2011年6月期はついていませんが、2012年6月期はついています)。2012年6月期は、固定資産除却損や減損損失で大きな特別損失を計上しています。
監査人は2013年6月期から変更しています。
破産手続開始の申立に関するお知らせ(ワールド・ロジ)
「当社は、平成16年に上場して以降、業容、企業規模の拡大を企図し、積極的な企業買収を展開し、また、平成19年7月には通信販売事業者向けの物流センターである「大阪フルフィルメントセンター」(以下「大阪FFC」といいます。)を開設する等、大規模な設備投資も行ってまいりました。
これにより、当社グループの売上規模は急激に増加したものの、かかる企業買収や設備投資のための投資資金は、いずれも借入金により調達していたことから、有利子負債も急激に増大し、かかる有利子負債が収益及び資金繰りを圧迫する結果となり、更には、当社グループの事業収益の柱となるはずであった大阪FFCを活用したフルフィルメントサービス事業は、当初想定をしていた事業収益を確保することができず、損益の悪化及び資金繰りの悪化に拍車がかかる結果となってしまいました。」
総合物流サービス JASDAQ上場
ワールド・ロジ株式会社
破産手続き開始決定受ける 負債79億5400万円(帝国データバンク)
事業再生ADR制度について(経産省)(PDFファイル)
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