会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

アーンスト・アンド・ヤング、監査とコンサル事業の分離計画発表(ロイターより)


EYの分割計画の記事。日本のEYからリリースが出ていましたが、EYのグローバル組織からも正式に発表があったようです。

「大手会計事務所のアーンスト・アンド・ヤング(EY)は8日、監査、コンサルティングの両事業を分離して新会社2社を設立する計画を発表した。」

「ロンドンに本拠を置くEYは、1万3000に上る法人パートナーに分離計画についてさらなる情報を提供した上で、22年終盤から国ごとに是非を問う投票を行うとした。23年初頭に結果が出る可能性が高いとした。」

会計事務所のグローバルネットワークは、普通の企業のように、どこかに親会社があって、そこに子会社がぶらさがっているというような、資本による支配従属関係によって結びついているのではなく、それぞれの国の事務所(ひとつの国の中に複数ある場合もある)が、同じブランドの下に提携関係を結んでいるだけなので、組織再編のような大きな意思決定も、国ごとに行うのでしょう。基本的には、パートナー組織(日本ではコンサル部門などは合同会社のようですが)なので、パートナーの投票で決めるということになります。

規制当局から、監査業務の独立性確保のため、監査部門とその他のコンサル部門との分離を求められていました。

「英規制当局の財務報告評議会(FRC)は20年に四大監査法人に対し、24年6月までに英国で監査業務を分離・独立させるよう要請していた。」

規制当局によって背中を押された当面もあるのでしょうが、コンサル部門は、アクセンチュアのようになりたい、そのためには、会計事務所の殻を破らないといけないという考えもあったのかもしれません。

EYのプレスリリース。ごく地味なものです。

Statement on the future of the EY organization

EY’s strategic review of its businesses has progressed, and EY leaders have reached the decision to move forward with partner votes to separate into two distinct, multidisciplinary organizations. The next steps include ongoing engagement with partners to provide them with more information in advance of the voting process. We expect this phase to continue through the end of the year, with voting expected to begin on a country-by-country basis in late 2022 and conclude in early 2023. 

グーグル翻訳したもの(一部改変)。

「EY の事業に関する戦略的見直しが進められ、EY のリーダーは、複数専門分野を持つ、2 つの別個の組織に分割するためのパートナーの投票を進めるという決定に達しました。 次のステップには、投票プロセスに先立ってより多くの情報をパートナーに提供するためのパートナーとの継続的な関与が含まれます。 このフェーズは年末まで続き、投票は 2022 年後半に国ごとに開始され、2023 年初頭に終了すると予想されます。」

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