「武田薬品工業」の光工場(山口県光市)建設工事(総工費210億円)をめぐり、大手ゼネコン「鹿島」など受注業者数社が03~04年ごろ、総額約9億円にのぼるリベートを「受け皿会社」に支払っていたという記事。
記事によれば、この受け皿会社は武田薬品の元副社長と事実上一体だそうです。
仮にこのリベートが工場建設のために必要な何らかの役務の対価ではないとしたら、武田薬品は費用とすべき贈与(税務的には寄付金)を固定資産の取得価額に計上したという粉飾決算を行ったことになります。また贈与を行った相手次第では背任や利益供与といった犯罪に該当するかもしれません。
金額的にも9億円というのは無視できない大きさです。武田薬品はすぐに調べる必要があります。
しかし、移転価格の問題で武田薬品が税務当局に異議申立を行うというニュースの直後に、このような税務当局からのリークと思われるスキャンダルが出て来るというのは非常にこわい感じもします。
武田薬品側、当局と真っ向対立 「ビジネス実態知らぬ」
鹿島の所得隠し5億、国税が指摘…発注者へのリベート
こちらの記事では、なぜか武田薬品工業という社名が出ていません。
市議と鹿島社員ら逮捕・大阪府貝塚市の工事巡り現金供与
鹿島の関係ではこうした事件も起きています。
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