米シリコンバレーで、大型化しているスタートアップ企業のCFOが人材難だという記事。
「スタートアップ企業が大型化し、組織の複雑さが増すにつれ、財務規律を強化でき、経営手腕に優れたCFOを探し始めるケースが多い。有望な候補者には投資家や金融機関との交渉や新規株式公開(IPO)の経験、テクノロジー業界特有の規制や会計慣行に関する知識に加え、急成長する赤字企業での過酷な勤務をこなせる忍耐力が求められる。」
「調査会社ピッチブックによると、4月17日時点で米ユニコーン企業180社の71%にCFOが在籍する。しかし、評価額500万~10億ドルのスタートアップ企業のうちCFOがいたのは64%だ。」
「シリコンバレーの最大手企業の一部も優秀な人材の確保に苦戦している。配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズはCFO不在のまま3年近く過ごし、ヴイエムウエアのゼーン・ロウCFOなどに断られたすえ、昨年ようやく現CFOのネルソン・チャイ氏を獲得した。一方、民泊仲介大手エアビーアンドビーは昨年、ローレンス・トシCFOが去ったあと、IPO計画に疑問が投げかけられていた。」
マップボックスという会社のCEOが示したCFOの条件は...
「同氏が理想とするCFOは自信があり、起業家精神にあふれ、知性があり、上場企業とスタートアップ企業の両方を経験したことのある人だ。また、経営幹部職を「大人の監督役」とみなしている人は不適格だとし、「職務の枠を超えて共感する能力」を持ったコミュニケーションの達人なら向いているかもしれないとしている。上司から夜遅くに電話がかかってきても気にせず、ガンダーセン氏が会社を育てるのを手助けし、自分も成長する覚悟があれば、なお良いという。
ガンダーセン氏は要求が厳しいことは分かっているが、妥協したくないと話す。」
要求水準がすごく高いようです。
上場経験のあるCFOは、米国でもあまりいないそうです。
「個人向け金融サービス会社クレジット・カルマのジョーカウフマンCFOは、スタートアップ企業のIPOという骨の折れる業務を楽しんでいる数少ないCFOの1人だ。同氏はこれまでにもスタートアップ2社を上場させている。...
カウフマン氏によると、2015年に入社したときにクレジット・カルマは既に年間売上高が1億ドルを超えていたが、財務部門には会計士補が2人いるだけだった。同氏は「まだ小切手を手書きしていた」と当時を振り返り、「徹夜も多かった」と述べた。
クレジット・カルマの関心を引いたのはコーフマン氏の上場経験だった。「それが条件だとすれば、候補を探すのはとても難しい」と同氏は指摘する。「それは血と汗と涙の結晶だからだ」」
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