以前紹介した『東芝の悲劇』の書評記事。
「90年代後半、電機業界のスターだった西室は海外営業畑という傍流の出身で、部下によれば豪放磊落、得意の英語力で欧米人とサシで交渉できたという。西室後に7人抜き抜擢人事の岡村に次いで社長となった西田も、イラン現地法人を振り出しとする海外畑。大学院博士課程を挫折した異色の経歴を持ち、英語、ドイツ語の原書を読み、カント、フィヒテを語る「インテリ経営者」であった。本書によれば彼らは時代が欲した国際派であり、「内弁慶ではなく見栄えのする新しいタイプの経営者」だった。人物としても魅力的に映る。西室による社内カンパニー制、選択と集中のM&A、ハードからサービスへの事業改革。時代を先取りした経営によって東芝は栄華を極めるかと思われた。」
東芝の悲劇 大鹿 靖明 幻冬舎 2017-09-21 by G-Tools |
FACTAの記事では、これもおもしろそうです。
「米州知事」が東芝にトドメ(記事冒頭のみ)
「怒り狂う米サウスカロライナ州のマクマスター知事が「東芝疑惑」調査を命令。トランプ大統領が一目置く共和党の大物だ。」
「同日(10月11日)、米サウスカロライナ州議会では東芝が関わった原発建設が白紙撤回された原因を追及する「VCサマー原子力プロジェクト調査委員会」が開かれた。州議会は原発建設計画の白紙撤回の裏に「犯罪的な不正があった」と見ている。東芝にトドメを刺す巨大な疑惑だ。」
東芝も大きな損失を出していますが、原発の発注者や最終的にコストを負担する電力の消費者も、損失を負担せざるを得ません。ウェスチングハウスを連結から外して、本当にリスクが遮断されているのでしょうか。