税制改正の条文が間違っていた(訂正しないで施行した)という事件の背景についてふれた記事。
「日本の法律の大半は官僚が起案し、それを国会議員が国会で議決している。国会の法律案審議はかなり時間をかけているが、国会議員のほとんど誰もが実際の条文を見ていない。仮に見ても、改正法案の場合、「改める文」といい、「○○を△△に改める」という形式になっていて、とても人が読めるような代物でない。法律案自体の文章も、とても一息で読めないくらいに長く、理解しにくい。
こうした立法技術は、国会議員が法律条文を読まないようにして、官僚に依存せざるを得ないようにする官僚得意の手法であるとの見方もある。
本来は国会議員がローメーカー(法律立法者)であるはずが、事実上官僚が企画立案し、その解釈すら行っている。これこそが官僚主導の温床である。しかし、悲しいかな、国会議員には立法技術がない上に、チェックもできず、今回の問題も国会議員の能力不足をまざまざと見せつけた形だ。これはかなり重要な問題である。議会の立法スタッフ不足や財務省等の官僚におんぶにだっこの状態が明らかになってしまったからである。」
先日改正された会社計算規則でみてみると、こんな感じです。
官報より
http://kanpou.npb.go.jp/20130520/20130520h06048/20130520h060480002f.html
金融庁から出ている内閣府令は新旧対照表の形のものも公表されていますが、法務省令は、パブリックコメント募集のときは別として、確定版は「改める文」しかないようです。いずれ雑誌等に新旧対照表が掲載されるとはいえ、ネットで見れないのは不親切でしょう。また、会計基準や監査基準は法令ではなく、こんな煩雑な作業をしなくてすんでいるので、ある程度頻繁に、場合によっては大幅な改正が行えるのでしょう。
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