会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

経済界、事前打診なき政府の「無茶ぶり」に困惑(SankeiBizより)

経済界、事前打診なき政府の「無茶ぶり」に困惑

テレワーク実施状況の公表要請など、政府から経済界への「無茶ぶり」がひどいという記事。

「西村康稔経済再生担当相は11日の記者会見で、経済界に対してテレワークに関する情報開示を求めた。

5月の連休が明けて企業活動が再開する中、出勤者数の7割減を達成するため、企業がより積極的にテレワークに取り組むよう促すのが狙い。テレワークの実施率は全国では約2割、首都圏の1都3県では約3割での横ばい傾向が続いており、西村氏はテレワーク情報の開示は学生が就職先を選ぶ際の参考にもなると意義を強調した。

しかしこの後に西村氏とテレビ会議を行った経済界のトップらからは厳しい反応が相次いだ。小売業や建設業などテレワークが難しい企業も多く、実施水準の低い企業のイメージを悪くするような仕組みは容認できないためだ。」

こういう要請があるから、会計士協会でもあわてて開示したのでしょうか。大手・準大手の監査法人にも、金融庁経由で公表圧力がかかってくるのでは。

そのほか、企業の診療所を使った地域住民へのワクチン接種も要請しています。

テレワークについては、西村大臣からコーポレートガバナンス・コードに盛り込むという話が以前あったようです。

コーポレートガバナンス・コードは本来企業の利害関係者のためのものですが、役所のソフトな行政指導のためにも使いたいのでしょう。

ただし、経済界の困惑には、与党のスポンサーである財界に断りもなく、あれやれこれやれというのは気にくわないという特権意識も見えて、全面的に賛同はできません。
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