米PCAOBが、デロイトとPwCの2015年の検査結果を公表したという記事。
デロイトは24%(55件中13件)、PwCは22%(55件中12件)の監査に、不備が見つかったそうです。
The PCAOB's annual inspections find deficiencies in 24% of a sample of Deloitte audits and 22% of PwC's.
不備の率が非常に高いように見えますが、PCAOBはリスクの高い監査に焦点を当てて検査しているため、この率が事務所全体の状況を反映しているとは必ずしもいえないようです。
As The Wall Street Journal reports, the PCAOB focuses on audits that it believes are at highest risk for problems, so the inspection results may not reflect how often a firm’s overall audit work is deficient.
とはいっても、PCAOBによれば、不備の中には、非常に重要で、監査報告書日時点で十分かつ適切な監査証拠を入手していないと思われる例もあったとのことです。
According to the board, certain of the deficiencies identified in the PwC and Deloitte reviews “were of such significance” that at the time they issued their audit reports, it appeared they “had not obtained sufficient appropriate audit evidence” to support their opinion that the financial statements were accurate.
日本の金融庁による検査も、毎年結果を公表すればよいと思います。そうしていれば、東芝のケースのように、実は前回の検査でも重要な不備が多かったといって、後出しじゃんけんのような処分を行うこともなかったと思われます。
検査結果はこちらから
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Firm Inspection Reports(PCAOB)
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