訂正有価証券報告書(PDFファイル)(EDINETより)
ピクセルカンパニーズ(東証スタンダード)が、2024年11月12日に提出した訂正有価証券報告書(2023年12月期)です。
監査報告書が意見不表明となっています。
不表明の根拠は以下のとおり(別のプレスリリースによると外部機関というのは監視委のことのようです)。
「意見不表明の根拠
追加情報に関する注記に記載のとおり、会社は、外部機関からの指摘を受け、子会社ピクセルエステート株式会社に おいて2019年12月期から2023年12月期までの間に計上された再生可能エネルギー施設等の開発に関わる土地や権利等の 取得に関する前渡金等の取引に関する以下の疑義についての調査を行うため、2024年7月5日に特別調査委員会を設置 し調査を実施した。
本件疑義の内容
① ピクセルエステート株式会社の取引先への前渡金 (350百万円)が会社代表取締役個人の借入金に対する返済では ないかとの疑義
② ピクセルエステート株式会社において2019年12月期から 2023年12月期までの間に計上された再生可能エネ ルギー施設等の開発に関わる土地や権利等の取得に関する前渡金等の取引 (計18 件総額 1,649 百万円)につい て、取引実態があるかとの疑義
③ 会社が取締役会の承認を得ずに、当社代表取締役の個人借入 (350百万円) について連帯保証を行ったのではない かとの疑義
当該調査の結果、特別調査委員会は、上記の取引の中に、取締役会の承認を経ずに実施された実質的な役員貸付や前渡金名目で交付した資金が実際には前渡金ではなく別の使途のために出金された可能性がある支出が存在していたこと などを認定した。会社は、当該調査結果に従い、当連結会計年度末に、実質的な役員貸付と判断される支出を長期貸付金に429百万円、前渡金ではなく別の使途のために出金された可能性がある支出を仮払金に740百万円計上し、事後的に返金となった部分を除き貸倒引当金を計上するなどの訂正を行った。
当監査法人は、上記の疑義を踏まえた追加の監査手続(疑義取引の再検証、特別調査委員会調査の検証、資金の流れ 検討、取引確認や取引先等関係者へのインタビュー実施など) を実施したが、仮払金740百万円に関しては、取引先の預金口座から現金引き出しされ行方が分からなくなっているものも含み、資金の行方や使途を検証することには限界があ り、仮払金の資産性や関連当事者との関係性や関連当事者取引注記等の要否について、十分かつ適切な監査証拠を入手 することができなかった。また、特別調査委員会の調査結果から、訂正前の会計監査当時や今回の訂正監査の過程で、 上記の疑義取引について経営者による虚偽の説明が行われていたことが明らかになり、取引先との共謀を含む書類の偽造もあったと判断される。これらの状況は、監査意見を表明する前提となる経営者の誠実性について深刻な疑義を生じさせるものであると判断した。
以上から、当監査法人は、これらの問題の影響の重要性に加え、未発見の虚偽表示がもしあるとすれば、それが訂正後の連結財務諸表に及ぼす可能性のある影響が重要かつ広範であると判断した。その結果、当監査法人は、上記の訂正後の連結財務諸表に何らかの修正が必要かどうかについて判断することができなかった。」
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