金融庁の証券取引等監視委員会は、株式会社エル・シー・エーホールディングスに係る有価証券報告書等の虚偽記載について検査した結果、法令違反の事実が認められたとして、訂正報告書及び訂正届出書の提出命令を発出するよう勧告を行いました(2013年12月4日付)。
「平成21年5月期に、土地及び建物等を現物出資財産とする第三者割当増資を行うに当たり、当該現物出資財産を構成する土地及び建物の一部につき評価額を過大にし、投資不動産及び純資産額を過大に計上するなどしていた」とされています。
具体的には、平成21年5月期有価証券報告書で「投資不動産及び純資産額の過大計上等」により「連結純資産額が▲18百万円であるところを325百万円と記載」するなどしていました。投資不動産及び純資産額の過大計上は、平成25年8月第1四半期四半期報告書まで継続しています。
問題の増資に関係する有価証券届出書についても、重要な虚偽記載を指摘しています。
課徴金に関する勧告も行われています。課徴金の金額は3億5,329万円です。
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株式会社エル・シー・エーホールディングスに係る有価証券報告書等の虚偽記載に係る課徴金納付命令勧告について(金融庁)
会社側は反論しています。
証券取引等監視委員会による本日の発表に関するお知らせ(PDFファイル)
「弊社は疑義の根拠となっている事実を把握するため、現在弊社と利害関係を有しない法律、会計、不動産鑑定のそれぞれの分野における専門家で構成される第三者調査委員会による調査段階であり、また、平成25 年11 月29 日付「本日の一部報道について」でもお知らせしております通り、その第三者委員会の不動産鑑定士とは別の、当社に関係のない不動産鑑定士が出した当時に遡った鑑定評価では、指摘を受けている当時の評価額を上回る数字も頂いております。」
10月に監査人も交代したようです。
公認会計士等の異動に関するお知らせ(PDFファイル)
「・・・監査法人より、同法人の監査体制維持が困難になったことを理由として当社会計監査人を辞任する旨の通知を受領したことによるものです。」
一時会計監査人等の選任に関するお知らせ(PDFファイル)
コンサル会社に3.5億円の課徴金勧告 過大計上の疑い(朝日)
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