山口大の元教授による詐欺事件の裁判で、懲役6年が求刑されたという記事。
「起訴状によると、××被告は物品納入業者の社員と共謀し、2006~09年にかけて業者にLEDを発注したなどとする虚偽の書類を計233回、大学に提出。業者の口座に代金計7054万円を振り込ませ、だまし取ったとしている。××被告はその金でノートパソコンやデジタルカメラなどを業者に納入させ、換金することで金銭を得ていたとされる。
××被告は逮捕後、認否を明らかにしていなかったが、公判では「私的流用はなかった。大学側は架空請求を分かった上で振り込んでいた」などと主張していた。」
業者側では、単純にカネを渡すと税務的にも問題となるので、実際に物品(ただし換金性が比較的高いもの)を納入して売上を立てたのでしょう。
それにしても233回も偽の発注書が回ってきたら支払い担当部署でもわかりそうなものですが・・・。
懲役6年の求刑だと、少し減刑されたとしても実刑になる可能性が高そうなので、非常に厳しいものだと思われます。
日立の子会社元課長を逮捕 架空発注で詐欺容疑 総額1千数百万円(産経)
「捜査関係者や子会社によると、資材を発注する部門を担当していた男は21年10月から約1年間にわたり、架空発注を繰り返し、数百万円をだまし取った疑いが持たれている。
実際に必要な発注に加え、架空の追加発注をする手口を繰り返していたとみられる。男には一定額までは上司の決裁なしで発注する権限が与えられていた。」
同じ相手先に対し本当の発注と架空発注が混在していて発見できなかったのでしょう。このぐらいの金額でも刑事告発して逮捕させるというのは、なかなか厳しい対応です。
架空発注などで裏金捻出、NTT社員に利益供与か 映像配信会社などを告発 東京国税局(産経)
「・・・前社長は関係法人への架空発注などで、今回の告発分を含め総額2億円近くの裏金を捻出。NTT東社員への資金はこの一部が充てられたとみられる。特捜部はNTT東社員に渡った資金と業務受注との関連などについて、捜査を進めている。
関係者によると、浅水前社長は実体のない通信関連会社(東京都渋谷区)に業務を発注したように装い、自ら請求書を偽造するなどして架空経費を計上。平成24年3月期の1年間で約1億2千万円の法人所得を隠し、約3600万円を脱税した疑いが持たれている。」
NTTが自ら架空発注したのではなく、取引先に架空発注で裏金を作らせたということのようです。
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