10月11日に開催された「会計監査の在り方に関する懇談会(令和3事務年度)」(第2回)の会議資料が公開されました。
資料は、事務局説明資料だけです。
資料では、9月に開催された第1回の議論(各委員の意見)をまとめ、そこから「今回の議論のポイント」を抽出しています。
以下、議論のポイントより(全部ではありません)。
「一般投資家を含め多数のステークホルダーを有する上場会社の監査について、他の監査とは異なる規律付けが必要と考えるか。」
(協会の「上場会社監査事務所登録制度」にふれて、(それとは別の?)「より実効性のある方策を検討する必要はないか」と述べています。)
「異なる規律付けを行う場合、特に中小監査法人に対し、どのようなサポートが行われることが求められるか。」
「中小監査法人による「監査法人のガバナンス・コード」の受け入れを念頭に置いた際、留意すべき事項はあるか。」
「当局や日本公認会計士協会によるモニタリングの在り方について、「第三者の眼」としてのチェック機能を向上させるため、上場会社を監査する監査事務所のモニタリングについて適切な役割分担や連携強化を図っていく必要はないか。」
「監査法人としての目標・KPIのほか、情報提供の進展が望ましい事項はあるか。また、それらの情報提供をどのように促していくことが考えられるか。」
「実務補習や継続的専門研修(CPE)の内容や実施方法について、どのような改善が図られることが望ましいと考えるか。」
「企業側を含む現場での経験を養うため、公認会計士の登録に際し、業務補助や実務従事としての一層の経験を求めるべきと考えるか。それ以外に多様な経験を積む観点からどのような取組みが考えられるか。」
「試験制度の在り方については、公認会計士に求められる資質の検討を踏まえた中長期的な検討事項として取り扱うことをどう考えるか。」
「内部監査部門や監査役等と監査人との連携の強化や、内部統制報告制度の実効性の向上に向けて、それぞれどのように検討を進めることが適切と考えるか。」
1枚にまとめると...
(金融庁資料より)
すぐにできそうな中間財務諸表・中間監査の見直し(第1回で見直し要望が出ていました)は、「その他」として先送りのようです。そのうち、中間監査は、企業会計審議会の監査部会に頼めば、3か月くらいで結論が出そうな気もします。中間財務諸表も、金融庁内の銀行を監督する部門を説得すれば、すぐにできるはずです。いずれにしても、岸田首相が施政方針演説で述べた四半期見直しを実現する際には、検討テーマとしてあがってくるでしょう。(中間監査は廃止し、四半期レビュー基準の名前を中間レビュー基準(半期と四半期の両方に適用)に変えるというのが考えられます。)
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