曇り時々晴れ

今、稽古で苦戦していることがある。
それは殺陣だ。

殺陣は剣道をやっていたこともあり、少し前から興味があった。なので殺陣をやると知ったときは嬉しかったし、剣道経験者だからすんなり行くだろうと思っていた…が、数カ月後、私はそのときいかに高を括っていたかを思い知ることになる。

まだ数回しか練習をしていないが、『殺陣』と『剣道』は全く違うように感じた。剣道は相手に届く間合いまで入らなければいけないけれど、殺陣はそれだと怪我に繋がる。剣道は相手に動きを読まれてはいけないが、殺陣は読ませ、協力して成り立つ。そして何より、斬られるというのが難しく、なんだかむず痒い。

「殺陣って演技なんだなぁ」と、実際にやってみて改めてそう思う。
ああ、剣道が恋しい。
思うようにいかないことを、稽古終わりに仲間に話した。
「でもその勢いは良いんじゃない?」
心のどんよりがじんわりと消えていく。確かに。本気で斬りかかろうとする勢いは残したまま殺陣ができれば最高だ。ダメなことばかりじゃないかもしれない。

こういうネガティブ感情をはねのけてくれる言葉が好き。そして、そんな言葉をかけてくれる仲間も好き。

なんだかできそうな気がしてきた。
エビ