最近は暖かくなったり、寒くなったり、よくわからないお天気ですが、皆さん風邪を引かないように気をつけてくださいね…花粉も出始めている時期だからか、マスクしている人も増えている気がします。
今度のカジキタ公演はシェイクスピアがベースなので、今回のブログではシェイクスピアについてちょっと考えてみたいと思います。
シェイクスピアの名前を知っていながら、馴染みをあまり感じない人もいるかもしれません。
ところが私は、子供のころには、知的アピールをするためか、本当はあまり読めなかったシェイクスピアの作品が大好きだという設定にしていました。例えば、家族旅行にはシェイクスピア全集の革装本を持って行って、昼寝の枕にしたりしていました。その中で、小学生だった私もまあまあ読めたのは『夏の夜の夢』だけでした。恋人たちと森の妖精と不器用な市民劇団員の様々なトラブルが面白くて、夏の森という舞台もなんだか思い描きやすかったです。
特に好きだったのは劇中劇でした。カジキタの公演は全然違う中身になると思いますが、もともとの劇中劇は、親に結婚を反対された恋人たちが壁の穴を通して会話をしている設定です。面白いのは、その壁も大道具ではなくて、人が演じています。しかもセリフもあります。登場したときは自分が壁の役だ、着ている衣装はその証拠だとか、いらない自己紹介を長々とします。そして出番が終わったら、「これでわたくし、壁、は役目を果たしたので、わたくし、壁、はこれにて退場いたします」と去ります。(この直訳で原作の面白さが伝わるかどうかわかりませんが。)恋人の美しさを讃えるセリフも小学生で読んだときに暗記して、今も覚えています。「ああ、その白百合のような唇とさくらんぼのような鼻…ああ、ああ、菜の花のように黄色いほっぺに、ネギのような青い目…」大人になって読み返したらこの劇中劇にちょっと下品なユーモアも入っていることがわかりましたが、子供の頃にはくだらないナンセンスの面がとても気に入りました。
カジキタで数年前にも『夏の夜の夢』がベースの公演がありましたが、その時は劇中劇が全然違うものになっていたので、今回の劇中劇は何になるだろうというのはメンバー内でよく出てくる話題です。(台本はまだ見ていないので、答えは先生しか知りません…)
劇中劇もあるのは、シェイクスピアが舞台の上で舞台の楽しさを語っているように思えます。四百年経っても変わらずに楽しいエンタ-テインメントという風に考えると、お芝居はやっぱり素晴らしいものですね。
ホールでの練習が始まって、リノリウムをまだ敷いていない舞台に立つことがあると、この何もない板には無限の可能性があると感じてわくわくします。本を開く時も、ヴァイオリンのケースを開ける時もそんな気持ちになります。舞台と本とヴァイオリン…考えてみれば、この三つのことの共通点は、想像力があれば違う世界への扉が開く、だけではなく、木の匂いがするという点です。自然は本当に色んなものを与えてくれます。感動させてくれて、不思議な生き物などにも出会えて、想像力を豊かにしてくれます。振り返ってみれば、今までのカジキタ作品の中にもそんな気持ちが入っているのが多いような気がします。
最新の技術もそれなりの魅力はあるでしょうけど、自然の中で遊んだり、本を読んだり、舞台や生演奏を楽しんだり、想像力が必要な遊びを次の世代も楽しめるといいなと思います。
今回のブログ当番、エイでした。
…あっ、それから…本文と関係ありませんが、自然の中に出会える不思議な生き物といえば、私がいつも出会っているのはニホンカモシカです。数年前にカジキタ遠足で御岳山に行った時も一匹顔を出してくれました…
また行きたいですね…
今度のカジキタ公演はシェイクスピアがベースなので、今回のブログではシェイクスピアについてちょっと考えてみたいと思います。
シェイクスピアの名前を知っていながら、馴染みをあまり感じない人もいるかもしれません。
ところが私は、子供のころには、知的アピールをするためか、本当はあまり読めなかったシェイクスピアの作品が大好きだという設定にしていました。例えば、家族旅行にはシェイクスピア全集の革装本を持って行って、昼寝の枕にしたりしていました。その中で、小学生だった私もまあまあ読めたのは『夏の夜の夢』だけでした。恋人たちと森の妖精と不器用な市民劇団員の様々なトラブルが面白くて、夏の森という舞台もなんだか思い描きやすかったです。
特に好きだったのは劇中劇でした。カジキタの公演は全然違う中身になると思いますが、もともとの劇中劇は、親に結婚を反対された恋人たちが壁の穴を通して会話をしている設定です。面白いのは、その壁も大道具ではなくて、人が演じています。しかもセリフもあります。登場したときは自分が壁の役だ、着ている衣装はその証拠だとか、いらない自己紹介を長々とします。そして出番が終わったら、「これでわたくし、壁、は役目を果たしたので、わたくし、壁、はこれにて退場いたします」と去ります。(この直訳で原作の面白さが伝わるかどうかわかりませんが。)恋人の美しさを讃えるセリフも小学生で読んだときに暗記して、今も覚えています。「ああ、その白百合のような唇とさくらんぼのような鼻…ああ、ああ、菜の花のように黄色いほっぺに、ネギのような青い目…」大人になって読み返したらこの劇中劇にちょっと下品なユーモアも入っていることがわかりましたが、子供の頃にはくだらないナンセンスの面がとても気に入りました。
カジキタで数年前にも『夏の夜の夢』がベースの公演がありましたが、その時は劇中劇が全然違うものになっていたので、今回の劇中劇は何になるだろうというのはメンバー内でよく出てくる話題です。(台本はまだ見ていないので、答えは先生しか知りません…)
劇中劇もあるのは、シェイクスピアが舞台の上で舞台の楽しさを語っているように思えます。四百年経っても変わらずに楽しいエンタ-テインメントという風に考えると、お芝居はやっぱり素晴らしいものですね。
ホールでの練習が始まって、リノリウムをまだ敷いていない舞台に立つことがあると、この何もない板には無限の可能性があると感じてわくわくします。本を開く時も、ヴァイオリンのケースを開ける時もそんな気持ちになります。舞台と本とヴァイオリン…考えてみれば、この三つのことの共通点は、想像力があれば違う世界への扉が開く、だけではなく、木の匂いがするという点です。自然は本当に色んなものを与えてくれます。感動させてくれて、不思議な生き物などにも出会えて、想像力を豊かにしてくれます。振り返ってみれば、今までのカジキタ作品の中にもそんな気持ちが入っているのが多いような気がします。
最新の技術もそれなりの魅力はあるでしょうけど、自然の中で遊んだり、本を読んだり、舞台や生演奏を楽しんだり、想像力が必要な遊びを次の世代も楽しめるといいなと思います。
今回のブログ当番、エイでした。
…あっ、それから…本文と関係ありませんが、自然の中に出会える不思議な生き物といえば、私がいつも出会っているのはニホンカモシカです。数年前にカジキタ遠足で御岳山に行った時も一匹顔を出してくれました…
また行きたいですね…