今回は、ジュリアン・ムーア主演、原因不明の病原菌で人類が次々と失明していく恐怖を描いた心理サスペンス「Blindness ブラインドネス」
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街の交差点に止まった車の中で、何の前ぶれもなく突然目が見えなくなった男(伊勢谷友介)がパニックに陥る。その後、男は検査を受けるが原因は一向にわからない。
しかも彼に接触した者も次々と視界が白くなり、目が見えなくなっていった。そんな中、療養所と呼ばれる隔離病棟が設けられ、発症者は強制的に収容されるが...(シネマトゥデイより)
ここから物語がはじまる
観る前は、主人公が収容された病院で巻き起こるホラーなストーリーかと勝手に想像していたのだが、大違いだった。
どちらかというと、少し前に観た「ハプニング」に近い、正体不明の病原菌の恐怖を描いたパニック・サスペンスの作品だ。
冒頭でいきなり日本人が出てきたのには驚いた。
最初は、香港映画の役者か、ハリウッドの日系の役者かと思っていたら、伊勢谷友介という日本でも有名な役者さんだそうで。
(ここで、管理人、在米10年の浦島太郎化がみられる)
そして彼のその奥さん役に、木村佳乃が出て来てまたびっくり。
しかもこの2人英語のセリフが上手い。
立派にハリウッドのベテラン達と渡り合っていた。
大熱演の木村佳乃
ストーリーは、ずっしりと重い。
観ていて途中でいやになるくらい、落ち込む。
人間って、なんて自分勝手で、馬鹿なんだろうと。
先ず、失明した人間を何の補助もない隔離病棟に放り込む政府の役人達。
そして、失明した人間達の中での無意味な権力争い。
アホが力を持ったために、その欲望を満たすため、他人の尊厳を平気で踏みにじる。
そして一番の被害を受けるのは、体力的に弱い女性達。
ただその後の、女性達の復讐劇もすごい。
ジュリアン・ムーアが、ハサミを金網に擦りながら第3棟に行くシーンでは、自分の中で「必殺仕置き人」のテーマが、流れた。
そして、目の見えない人にとって致命的な放火。
この辺が、落ち込み度のピークだと思ったら、街に溢れるホームレス、死体、野良犬。
わずかな食料を奪い合う人々。
どこまでも残酷なストーリーが展開していく。
人間狩
生き地獄の隔離病棟
権力の象徴の銃を持ったアホを演じるガエル・ガルシア・ベルナルも演技も光った。自分では、この役は、アメリカのブッシュ大統領を象徴していると感じた。
この役者は、「バベル」でもとっても印象的だったが、今回もジュリアン・ムーアを相手に憎たらしい若者を怪演していた。
他にも実力派の役者が脇を固めた。
「ゾディアック」でもその演技力を見せたマーク・ラファロ。
かつてはメル・ギブソンの相棒で、最近はコメディー出たり、悪役こなしている大ベテランのダニー・グローヴァー。
これが権力を持ったアホ
いい味出してるダニーおじいさん
正義感溢れる男だが、妻に下の世話までしてもらう屈辱とも戦う夫
そして主演のジュリアン・ムーア。
相変わらず強い女性を演じている。
ただ、似通った役柄が多いので、今回も「フォーガットン」や「トゥモロー・ワールド」の彼女とダブったところがあった。
目の見えない世界で唯1人だけ見える力を持った彼女。
本来なら、神のはずだ。
でも、彼女がするのは目の見えない人たちの手助けだけ。
宗教は、よくわからないが何か暗示があるのか。
それに、久々に雨のシャワーを浴びて体を清めた後に、1人の目が見えるようになる。これも何か意味があるのか?
とにかく、観終わってどっと疲れた作品だった。
今思うと、内容に反比例して、映像的には少し靄のかかったような綺麗な画像だったともう。
もちろんこれも「ブラインドネス」を象徴しているのだろう。
みんなでしっかり盲人の演技をしている
これが新しい仲間達
トリビア
撮影前、出演者達やクルー達は、「ブラインド・キャンプ」に参加させられ、目隠しをして車に乗り、行き先もわからず連れて行かれ、道端に下ろされ、そこから自分で対処させられた。
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街の交差点に止まった車の中で、何の前ぶれもなく突然目が見えなくなった男(伊勢谷友介)がパニックに陥る。その後、男は検査を受けるが原因は一向にわからない。
しかも彼に接触した者も次々と視界が白くなり、目が見えなくなっていった。そんな中、療養所と呼ばれる隔離病棟が設けられ、発症者は強制的に収容されるが...(シネマトゥデイより)
ここから物語がはじまる
観る前は、主人公が収容された病院で巻き起こるホラーなストーリーかと勝手に想像していたのだが、大違いだった。
どちらかというと、少し前に観た「ハプニング」に近い、正体不明の病原菌の恐怖を描いたパニック・サスペンスの作品だ。
冒頭でいきなり日本人が出てきたのには驚いた。
最初は、香港映画の役者か、ハリウッドの日系の役者かと思っていたら、伊勢谷友介という日本でも有名な役者さんだそうで。
(ここで、管理人、在米10年の浦島太郎化がみられる)
そして彼のその奥さん役に、木村佳乃が出て来てまたびっくり。
しかもこの2人英語のセリフが上手い。
立派にハリウッドのベテラン達と渡り合っていた。
大熱演の木村佳乃
ストーリーは、ずっしりと重い。
観ていて途中でいやになるくらい、落ち込む。
人間って、なんて自分勝手で、馬鹿なんだろうと。
先ず、失明した人間を何の補助もない隔離病棟に放り込む政府の役人達。
そして、失明した人間達の中での無意味な権力争い。
アホが力を持ったために、その欲望を満たすため、他人の尊厳を平気で踏みにじる。
そして一番の被害を受けるのは、体力的に弱い女性達。
ただその後の、女性達の復讐劇もすごい。
ジュリアン・ムーアが、ハサミを金網に擦りながら第3棟に行くシーンでは、自分の中で「必殺仕置き人」のテーマが、流れた。
そして、目の見えない人にとって致命的な放火。
この辺が、落ち込み度のピークだと思ったら、街に溢れるホームレス、死体、野良犬。
わずかな食料を奪い合う人々。
どこまでも残酷なストーリーが展開していく。
人間狩
生き地獄の隔離病棟
権力の象徴の銃を持ったアホを演じるガエル・ガルシア・ベルナルも演技も光った。自分では、この役は、アメリカのブッシュ大統領を象徴していると感じた。
この役者は、「バベル」でもとっても印象的だったが、今回もジュリアン・ムーアを相手に憎たらしい若者を怪演していた。
他にも実力派の役者が脇を固めた。
「ゾディアック」でもその演技力を見せたマーク・ラファロ。
かつてはメル・ギブソンの相棒で、最近はコメディー出たり、悪役こなしている大ベテランのダニー・グローヴァー。
これが権力を持ったアホ
いい味出してるダニーおじいさん
正義感溢れる男だが、妻に下の世話までしてもらう屈辱とも戦う夫
そして主演のジュリアン・ムーア。
相変わらず強い女性を演じている。
ただ、似通った役柄が多いので、今回も「フォーガットン」や「トゥモロー・ワールド」の彼女とダブったところがあった。
目の見えない世界で唯1人だけ見える力を持った彼女。
本来なら、神のはずだ。
でも、彼女がするのは目の見えない人たちの手助けだけ。
宗教は、よくわからないが何か暗示があるのか。
それに、久々に雨のシャワーを浴びて体を清めた後に、1人の目が見えるようになる。これも何か意味があるのか?
とにかく、観終わってどっと疲れた作品だった。
今思うと、内容に反比例して、映像的には少し靄のかかったような綺麗な画像だったともう。
もちろんこれも「ブラインドネス」を象徴しているのだろう。
みんなでしっかり盲人の演技をしている
これが新しい仲間達
トリビア
撮影前、出演者達やクルー達は、「ブラインド・キャンプ」に参加させられ、目隠しをして車に乗り、行き先もわからず連れて行かれ、道端に下ろされ、そこから自分で対処させられた。
これでもか、というくらい極限下に置かれた人間の醜さを描いていましたが、
同時にバラバラだった他人同士が手を取り合って生き抜く強さ、気高さも感じました。
第三病棟の「王」はブッシュ大統領を象徴しているとのご意見に思わず苦笑い。
巻き上げた金品を盲人の世界でどう使おうとしたのか、
「見えないこと」に対する辛辣な皮肉が効いていました。
伊勢谷、木村のお二人も他の出演者に引けを取らない熱演でしたね。
貴ブログで、この物語には続きがあると書かれていましたが、是非映画でも続編が観てみたいです。