上北沢暗室雑記帳

写真に関するよしなしごとを

写真展巡り060318

2006-03-27 01:20:02 | 写真展
■有野永霧/無名のアースワーク地中海編/新宿ニコンサロン
 例えば浜に棄てられた家具であったり、岩や切り株の造形であったり、私の場合「異景」と呼んでいる尋常ならざるシーンに近い、よく見れば変わった風景のコレクション。

■東京工芸大学芸術別科修了写真展
 写大の1年制写真専門コースとのことで、キャリアの浅い人達なんだろう。そういうの撮りたくなるよねーと、非常に共感できるテーマが多かった。

■百瀬篤/鵠沼海岸象景/コニカミノルタプラザ
 地元、湘南のこの20?余年の風景、集大成といったところか。新聞紙上で見たようなシーンも散見するが、冒頭の浜に置かれたボートに腰掛けて携帯電話で話す制服の少女の図には眼を惹かれる。積雪シーンも地元ならではと思う。でももうちょっと意外性がほしいかな。

■松本明芳/今様洛中洛外虫喰い図/コニカミノルタプラザ
 ひとつの街を俯瞰したというにはやや視点の広がりに欠けるかなと思ったら、「虫喰い図」とのこと、よくわきまえていらっしゃるが、ぜひとも洛中洛外図の完成を期待したいところ。

■沢田剛/遍路途上で-菩提の道場を行く-/コニカミノルタプラザ
 松山市近郊で高校写真部教師がこの10年間に出会った遍路達のポートレート。一点一点に付された、作家との会話を彷彿とさせるコメントが面白い。歩く旅はさぞかし考える旅なんだろうなと思う。老いた人は過去の傷を、若い人はこれからの人生を。そういうことを口にできるというのは、孤独さもまた格別なのだろう。遍路として歩き出した時点で、その動機として思うところはある程度形になってはいるんだろうが。
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