又八は 毎朝出かけに女房の 律子に声をかける。
「おーい 言ってくるぞ゛」
「行ってらっしゃい 帰りは遅いの。」
「わからん。」
「寄り道しないで まっすぐ帰ってきてね。」
こんな会話 もう 50年近くも繰り返している。
若いころのように 悪書通いすることは 今思えばばかばかしいこった。
酒も女も金までも今は まったく 縁がない。
「あんたも 隣の介熊さん謎見習ったら」
介熊は私の同級生゛ある。誠に品行方正 村でも指折りの男前で女房思い出知られていた。
「おい 介熊最近見ないね。」「東京の息子さんのところへでも 行ったんじゃないの。」
それから しばらくして まわりが座波ぞわと 騒がしくなってきた。
「最近 なにかあったんじゃないか。」
女房は エプロンで 手を拭きながら
「介熊さん 女のところで 無くなったんだって。」
「えっ。あの介熊画か。相手はどんな奴だ。」
「なんでも 東南アジアの若い娘らしいわよ。」
「でもわからんもんだね。あの介熊が。。。。。」わたしは絶句した。
もうすぐ日も暮れるというのに。介熊が哀れになった。
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