雅歌 解説
雅歌は,
ヘブル語聖書では「歌の中の歌」
(「最上の歌」)と呼んでいます。
著者はソロモンです。
(雅歌1:1)
○
わが愛する者
(雅歌2:1-3)
「私はシャロンのサフラン,
谷のゆりの花。
わが愛する者が
娘たちの間にいるのは,
いばらの中のゆりの花のようだ。
私の愛する方が
若者たちの間におられるのは,
林の木の中の
りんごの木のようです。
私はその陰にすわりたいと
切に望みました。
その実は私の口に甘いのです。」
「りんご」は愛,
または愛の歓喜の象徴として
用いられています。
男女の愛を
「ゆりの花」,「りんごの木」
と表現しています。
☆
まず,
雅歌は神が与えた正しい
結婚関係の愛の美と純潔を
教えています。
雅歌が聖書に入れられたのは,
わたしたちの愛よりも純潔な
神の愛を示しているからです。
雅歌の愛は
キリストの愛の型であり,
わたしたちの目を
キリストに向けさせます。
真実の愛は
神にしかなく,
わたしたちの愛は神の愛に答え,
神の愛を反映するものです。
○
信じる者の歩み
(雅歌2:16)
「恋しいあの人はわたしのもの,
わたしはあの人のもの,
ゆりの中で
群れを飼っている人のもの。」
雅歌では,
愛は確かなものです。
新約聖書では,
イエス・キリストの愛が
確かなものです。
そして,
イエス・キリストを
信じる者の愛は,
確かなものになります。
また,わたしたちの歩みも
確かなものになります。
(ヨハネ10:28,29)
「わたしは
彼らに永遠の命を与える。
彼らは決して滅びず,
だれも彼らをわたしの手から
奪うことはできない。
わたしの父が
わたしにくださったものは,
すべてのものより偉大であり,
だれも父の手から
奪うことはできない。」
○
「傷はひとつもない」
(雅歌4:7)
「恋人よ,
あなたはなにもかも美しく,
傷はひとつもない。」
イエス・キリストの血潮によって,
私たちの罪のしみが
とりさられます。
(エペソ5:27)
「しみやしわやそのたぐいのものは
何一つない,
聖なる,汚れのない,
栄光に輝く教会を
御自分の前に
立たせるためでした。」
○
愛は消すことが出来ません
(雅歌8:6,7)
「私を封印のように
あなたの心臓の上に,
封印のように
あなたの腕につけてください。
愛は死のように強く,
ねたみはよみのように
激しいからです。
その炎は火の炎,
すさまじい炎です。
大水もその愛を
消すことができません。
洪水も押し流すことが
できません。
もし,
人が愛を得ようとして,
自分の財産を
ことごとく与えても,
ただのさげすみしか
得られません。」
ここでの愛は,
イエス・キリストの真実の愛を
指し示しています。
2018-01-17