アモス書 2023.8.4
アモスは,ホセアとともに,
北イスラエルで活躍した預言者です。
もともとは南のユダ王国の出身で
羊飼いをしていました。
イスラエルに対する神の審判と
将来におけるダビデ王国の栄光を宣べます。
○
アモスの召し
(アモス1:1,2)
「テコアの牧者のひとりであった
アモスのことば。
これはユダの王ウジヤの時代,
イスラエルの王,
ヨアシュの子ヤロブアムの時代,
地震の二年前に,
イスラエルについて彼が見たものである。
彼は言った。
『主はシオンから叫び,
エルサレムから声を出される。
羊飼いの牧場はかわき,
カルメルの頂は枯れる。』」
アモスは
ユダの荒野に接するテコアの牧者で
いちじく桑を栽培していたところから,
預言者としての召しを受けました。
○
ユダの罪
(アモス2:4,5)
「主はこう言われる,
『ユダの三つのとが,
四つのとがのために,
わたしはこれを罰してゆるさない。
これは彼らが主の律法を捨て,
その定めを守らず,
その先祖たちが従い歩いた。
偽りの物に惑わされたからである。
それゆえ,わたしはユダに火を送り,
エルサレムのもろもろの宮殿を
焼き滅ぼす』」。
○
預言者の仕事
(アモス3:7)
「まことに,
主なる神はその定められたことを,
僕なる預言者に示さずには,
何事もなされない。」
旧約聖書の時代,神は必ず預言者に,
将来行なうことを示されると言います。
神は預言をしないで,
行なうことはなかったのです。
○
神に会う備えをせよ
(アモス4:12,13 口語訳)
「『それゆえイスラエルよ,
わたしはこのようにあなたに行う。
わたしはこれを行うゆえ,
イスラエルよ,
あなたの神に会う備えをせよ』。
見よ,彼は山を造り,
風を創造し,
人にその思いのいかなるかを示し,
また,あけぼのを変えて暗やみとなし,
地の高い所を踏まれる者,
その名を万軍の神,主と言う。」
○
(アモス5:24)
「公義を水のように,
正義をいつも水の流れる川のように,
流れさせよ。」
神の教えの中で大切なのは形式的な宗教でなく,
公義であり正義であると言います。
(アモス5:23,24)口語訳
「あなたがたの歌の騒がしい音を
わたしの前から断て。
あなたがたの琴の音は,
わたしはこれを聞かない。
公道を水のように,
正義をつきない川のように流れさせよ。」
(マタイ23:23)口語訳
「偽善な律法学者,パリサイ人たちよ。
あなたがたは,わざわいである。
はっか,いのんど,クミンなどの
薬味の十分の一を宮に納めておりながら,
律法の中でもっと重要な,
公平とあわれみと忠実とを見のがしている。
それもしなければならないが,
これも見のがしてはならない。」
○
アモス6章
偽りの安心
(アモス6:11-12)
見よ,主が命じられる。
「大きな家を打って粉々にし
小さな家をみじんにせよ。」
馬が岩の上を駆けるだろうか
牛が海を耕すだろうか。
お前たちは裁きを毒草に
恵みの業の実を苦よもぎに変えた。
南ユダのエルサレムも,
北イスラエルのサマリアも,
丘の上にあり,
安全な都市と思われていました。
アモスが問題にしているのは
北イスラエルのサマリアです。
堅固な町が与える安心から,
人びとは
享楽的な生き方を続けていました。
神の民が神の民として,
ありえない
態度で生活し続けていることを,
示しました。
アッシリア帝国が迫っていました。
○
いなごの災いの幻
(アモス7:1-3)
「主なる神は
このようにわたしに示された。
見よ,
主は二番草の生え始めるころ,
いなごを造られた。
それは,
王が刈り取った後に生える
二番草であった。
いなごが大地の青草を
食べ尽くそうとしたので,
わたしは言った。
『主なる神よ,どうぞ赦してください。
ヤコブはどうして
立つことができるでしょう,
彼は小さいものです。』
主はこれを思い直され,
『このことは起こらない』
と言われた。」
北イスラエルの滅亡の預言をします。
北イスラエルはアッシリヤによって滅ぼされます。
○
主の御言葉への渇き
(アモス8:11)
「見よ,その日が来ればと,
主なる神は言われる。
わたしは大地に飢えを送る。
それはパンに飢えることでもなく,
水に渇くことでもなく,
主の言葉を聞くことのできぬ
飢えと渇きだ。」
神の言葉をわすれることの審判です。
神の言葉が聞けなくなります。
♪ 「み言葉をください」
(新聖歌41)
1.
み言葉をください
降りそそぐ雨のように 恵みの主よ
飢えと渇きに あえぎくるしみ
やみじさすらう いのちのために
○
ダビデ王国の回復
(アモス9:11)
「その日には,
わたしはダビデの倒れた
仮庵を復興し,
その破れを修復し,
廃虚を復興して,
昔の日のように建て直す。」
イスラエルの回復の幻です。
神のイスラエルへの愛です。
「わたしは,
わたしの民イスラエルの繁栄を
元どおりにする。」(アモス9:14)
と言います。
新しいイスラエルの国の回復は,
「聖なる都」として,
黙示録に書かれています。
(ヨハネ黙示21:1,2)
「わたしはまた,
新しい天と新しい地とを見た。
先の天と地とは消え去り,
海もなくなってしまった。
また,聖なる都,新しいエルサレムが,
夫のために着飾った
花嫁のように用意をととのえて,
神のもとを出て,
天から下って来るのを見た。」
☆彡
(アモス9:11,12)口語訳
「『その日には,
わたしはダビデの倒れた幕屋を興し,
その破損を繕い,
そのくずれた所を興し,
これを昔の時のように建てる。
これは彼らがエドムの残った者,
およびわが名をもって
呼ばれるすべての国民を
所有するためである』と
この事をなされる主は言われる。」
ダビデ王国の回復と
残ったもの(残りの者)の回復の預言です。