見出し画像

朝の光(聖書の言葉)

ハバクク書 解説  2018.8.26

ハバクク書


 




ハバククの預言活動は,

エレミヤと同じく,

カルデア人(バビロニア人)が

南ユダ王国をおびやかしていた

国家存亡の危機の時代と

思われます。

(紀元前627~586年)



ハバクク書が書かれたのは

紀元前610-605年頃だと

いわれています。



罪に陥ていたユダを

神はどうするのか,

神は,ユダはバビロンによって

打たれるといいます。 



しかし,
ハバククは

なぜ神の選民が敵の手の中に陥り,

苦難に遭っているのかという

疑問を持っていました。



その後,神からの応答をうけます。

バビロン(カルデヤ人)もまた,

自らの内に罪のため,

神の裁きを受けるというものです。



ハバククの信仰は回復します。






南王国ユダの罪


(ハバクク1:1-4)

「預言者ハバククが見た神の託宣。 
主よ,わたしが呼んでいるのに,
いつまであなたは
聞きいれて下さらないのか。
わたしはあなたに
『暴虐がある』と訴えたが,
あなたは助けて下さらないのか。 
あなたは何ゆえ,
わたしによこしまを見せ,
何ゆえ,
わたしに災を見せられるのか。
略奪と暴虐がわたしの前にあり,
また論争があり,
闘争も起っている。 
それゆえ,律法はゆるみ,
公義は行われず,
悪人は義人を囲み,
公義は曲げて行われている。」


ハバククは,

ユダが罪を犯しているのに,

何もしない神に不平を言います。




カルデヤ人(バビロニア)

をおこす預言



(ハバクク:1:5,6)



「諸国を見渡し,

目を留め,

大いに驚くがよい。

お前たちの時代に

一つのことが行われる。

それを告げられても,

お前たちは信じまい。

見よ,

わたしはカルデア人を起こす。

それは冷酷で剽悍な国民。

地上の広い領域に軍を進め,

自分のものでない領土を

占領する。」

 

南王国ユダは,

霊的退廃の中にいました。



ハバククは,

神になぜ神の民を

見過ごされているのかと問います。



神の答えは,

カルデヤ人(バビロニア)を

おこして,

ユダをさばくというものです。





ハバククは,

イスラエルの不正をカルデヤ人を

用いたことに矛盾を感じます。


南ユダを

処罰したカルデヤ人もまた,

自らの罪によって,

神の裁きを受けます。




カルデヤ人の脅威


(ハバクク1:5-7)

「諸国民のうちを望み見て,
驚け,そして怪しめ。
わたしはあなたがたの日に
一つの事をする。
人がこの事を知らせても,
あなたがたはとうてい信じまい。 
見よ,
わたしはカルデヤびとを興す。
これはたけく,
激しい国民であって,
地を縦横に行きめぐり,
自分たちのものでない
すみかを奪う。 
これはきびしく,恐ろしく,
そのさばきと威厳とは
彼ら自身から出る。」


ユダを,

カルデヤ人(バビロン)を用いて

裁くと言います。





主のさばき


(ヨエル2:1-3)

「あなたがたは
シオンでラッパを吹け。
わが聖なる山で警報を吹きならせ。
国の民はみな,ふるいわななけ。
主の日が来るからである。
それは近い。 
これは暗く,薄暗い日,
雲の群がるまっくらな日である。
多くの強い民が
暗やみのように
もろもろの山をおおう。
このようなことは
昔からあったことがなく,
後の代々の年にも
再び起ることがないであろう。 
火は彼らの前を焼き,
炎は彼らの後に燃える。
彼らのこない前には,
地はエデンの園のようであるが,
その去った後は
荒れ果てた野のようになる。
これをのがれうるものは
一つもない。」 


バビロンの裁きを

直接言ったものではないですが,

バビロンを念頭に置いています。




「義人はその信仰によって生きる」



(ハバクク2:4 口語)



「見よ,

その魂の正しくない者は衰える。

しかし

義人はその信仰によって生きる。」



主とその民との生きた関係は,

信仰にあることを示しています。



この言葉は

ローマ書に引用されています。



(ローマ1:17)

「福音のうちには神の義が

啓示されていて,

その義は,

信仰に始まり信仰に

進ませるからです。

『義人は信仰によって生きる。』

と書いてあるとおりです。」






主の答え


(ハバクク2:6-19)

「これらは
皆ことわざをもって彼をあざけり,
あざけりのなぞをもって
彼をあざ笑わないだろうか。
すなわち言う,
「わざわいなるかな,
おのれに属さないものを
増し加える者よ。
いつまでこのようであろうか。
質物でおのれを重くする者よ」。 
あなたの負債者は,
にわかに興らないであろうか。
あなたを激しくゆすぶる者は
目ざめないであろうか。
その時あなたは
彼らにかすめられる。 
あなたは
多くの国民をかすめたゆえ,
そのもろもろの民の残れる者は
皆あなたをかすめる。
これは人の血を流し,国と町と,
その中に住むすべての者に
暴虐を行ったからである。 
わざわいなるかな,
災の手を免れるために
高い所に巣を構えようと,
おのが家のために
不義の利を取る者よ。 
あなたは事をはかって
自分の家に恥を招き,
多くの民を滅ぼして,
自分の生命を失った。 
石は石がきから叫び,
梁は建物から
これに答えるからである。 
わざわいなるかな,
血をもって町を建て,
悪をもって町を築く者よ。 
見よ,
もろもろの民は火のために労し,
もろもろの国びとは
むなしい事のために疲れる。
これは万軍の主から
出る言葉ではないか。 
海が水でおおわれているように,
地は主の栄光の知識で
満たされるからである。 
わざわいなるかな,
その隣り人に怒りの杯を飲ませて,
これを酔わせ,
彼らの隠し所を見ようとする者よ。 
あなたは誉の代りに恥に飽き,
あなたもまた飲んでよろめけ。
主の右の手の杯は,
あなたに巡り来る。
恥はあなたの誉に代る。 
あなたがレバノンになした暴虐は,
あなたを倒し,
獣のような滅亡は,
あなたを恐れさせる。
これは人の血を流し,
国と町と,
町の中に住むすべての者に,
暴虐を行ったからである。 
刻める像,
鋳像および偽りを教える者は,
その作者がこれを刻んだとて
なんの益があろうか。
その作者が物言わぬ偶像を造って,
その造ったものに頼んでみても,
なんの益があろうか。 
わざわいなるかな,
木に向かって,さめよと言い,
物言わぬ石に向かって,
起きよと言う者よ。
これは黙示を与え得ようか。
見よ,これは金銀をきせたもので,
その中には命の息は少しもない。」


カルデヤ人(バビロン)の罪だと

直接には言っていませんが,

罪を犯すものは滅ぼされます。


カルデヤ人も

ペルシャによって滅ぼされます。




神はわたしの力



(ハバクク3:18,19前)



「私は主にあって喜び勇み,

私の救いの神にあって喜ぼう。

私の主,神は,私の力。

私の足を雌鹿のようにし,

私に高い所を歩ませる。」



「高い所」とは,

聖なる所,エルサレムです。


「高い所」とは,

「揺り動かされない御国」,

「震われない国」

(へブル12:28)です。


ここから「希望」は来ます。

わたしたちの体験からでなく,

この「高い所」から信仰は来ます。


(へブル12:28,29)

「このように,
わたしたちは
震われない国を
受けているのだから,
感謝をしようではないか。
そして感謝しつつ,
恐れかしこみ,
神に喜ばれるように,
仕えていこう。
わたしたちの神は,
実に,焼きつくす火である。」 


ハバククの最後の言葉です。








 

 

2018-08-26


ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「ハバクク書」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事