舟越桂さんが亡くなったと知った朝・・気がつくと私は
紀伊国屋書店に電話をかけていた
以前に、創作メモを中心とした舟越さんの本が発売されていると、情報では知っていた
ただ出版された頃は、３０８０円という価格ゆえ、手に入れようとはせずスルーしていた
でも・・死を知って
せめて、私が出会ったあの言葉たちを手元に置きたいと思った
叶うなら・・舟越さんの字で書かれたメモだったらいいなと願った
もう・・その本を買うことはできなくなっていたらどうしようと思うと
いてもたってもいられず電話を掛けた
その行動力は私には珍しいことだった
取り寄せをお願いして・・やっと3日に紀伊国屋に取りに行って来た
私が最初に舟越さんの作品と出会った頃は・・どの作品も姿かたちは違っても
どこか遠くを見つめているような・・静謐な姿だった
人の中に潜む善なるものを削りだしている・・そう思った
だけど・・
２０１５年、兵庫県立美術館で開催された個展でスフィンクスと題された作品の一つ
虫を口の中にくわえている作品を見た時・・とても衝撃を受けた
顔がゆがんでいた
人間存在に絶望すらしているように思えた
すごいところに到達されたのだなあと思うと同時に
人間の善を探しにくくなった舟越さんは苦しくないのだろうか
そんなことを感じた
だけど・・集英社から出てる本の中に
かつて私が東京で出会った切れ端に書かれたような形で
舟越さんの言葉を見つけた時
ああ・・この形だ、この字だった
と・・なんか涙が出てきた
私は舟越さんと お話ししたことはもちろんお会いしたことすらない
だけど・・
私は作品に会ったし、
思わず漏れ出たたような言葉たちに会っていた
そして・・忘れないと思う
私が生きている限り・・舟越さんは絶滅しない
そしてふと思う
こんなに好きなのに
舟越桂さんのようになりたいと願ったかもしれないのに・・
なぜか・・つちびとは
つちびとでしかないのだなあと思う
そして・・
それでもいいと今は思える
本を受け取った帰り・・ホームの向こうに桜が見えた
桜は・・開くのも散るのも早いのだろうなあと思った
そして・・今年の桜を自分は見れたことに・・感謝した
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５月のお知らせ
可南 つちびと展 『みんな、幸せになるために生まれてくるはず』
＋咲セリの本が読めるブックカフェ（ご希望でGHBのクッキーがついた正豆の珈琲が５００円でお楽しみいただけます）
２０２４年 ５月２３日（木）～６月１日（土）
ぎゃらりいホンダ 大阪府堺市中区深井沢町３１３４ 072-278-3381
★イベントデー ５月２５日（土）１４時～１５時３０分
可南と咲セリ、二人が在廊するイベント 【みんなの「どうして○○なんだろう」は？】
これは、咲セリ著の「いのちのほとり（風鯨社）」からはじまった心の交流会
「どうして生きてるの？」「どうして死ぬの？」などをテーマにした同作からインスパイアされ、皆さんとも一緒に「どうして○○なの？」を、お話ししようという日です。
「どうしてパートナーは話を聞いてくれないの？」「どうしてひとりは寂しいの？」なんでもOKです。皆さんの「どうして」を紙に書いて、一緒に解いていきます。
しゃべりたい方も、聞くだけの人も歓迎！
２５日のイベントの方はスペースの関係で事前予約を ぎゃらりいホンダ 072-278-3381 までお願いいたします
★ このDMの送付をご希望の方は、住所、氏名、DM希望と書いて、kanansgallery@infoseek.jp までご連絡ください
＊晴れた日を選んで、ほぼ一日１０枚のペースでDMを投函しています
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★こちらからはワイアートギャラリーで展示したつちびとがご覧いただけます
可南 つちびと展 コノセカイノ エガキカタ - y art gallery (shop-pro.jp)
＊お問合せ等、お気軽にワイアートギャラリー info@yart-gallery.co.jp TEL 06-6311-5380 まで
もしくは可南 kanansgallery@infoseek.jp まで
こちらでも新作及びこれまでのつちびとや動画もごらんいただけます
