ふしぎな図書館
作/村上春樹
絵/佐々木マキ
¥1,500
”ふしぎな図書館”という本を知っていますか?
オスマン帝国の税金の集め方に興味がある少年が図書館に本を借りにいくと
いかにも恐ろし気なじいさんに促されて 図書館の奥へ奥へ…
いったいどうなってしまうのか?帰れるの? というお話です。
ほとんど絵本のようなこの本の内容は
オスマン帝国の税金の集め方をちょっと思い付いて 図書館に調べにいくあたり
この若者は普通じゃない。(笑)
しかも すべてを受け入れる事が臆病なのか勇気があるのか
ある種わからなくなってくる。
村上春樹&佐々木マキのコンビは このふしぎな世界を理解しあって仕上げるベストパートナーである。
村上春樹の世界観と自分の世界を上手くMIXして仕上げている。
最初の羊男はこんなにかわいいキャラじゃなくて
もっともっと ぐうたらな汚い羊だったはずなのに 羊男シリーズを読んでいくごとに
すこしずつ読者の羊男に対する好感度があがっていくのは
村上春樹は完全に 佐々木マキの描く羊男の虜になったからだ と毎回感じる
佐々木マキの絵が好きだからなのかもしれないけどついつい嬉しくなってしまう。
お話をサラリと読んでしまえば単純なストーリー。
なんですが…
この話しの背後でなにか大きな影がうごめいているような気がするのです。
羊男の揚げるドーナツや 魅惑的な女の子や おいしそうな食事や ぼんやり妄想する若者の事で
その恐ろし気ななにかが なんなのか霧の中なんだけど。
まるで見えないのであるが
…でも感じるんだ。
なにか怖いものが近づいている!気をつけなきゃ!
妄想癖の人にはそれがなんなのか わかってる。
自分の心が生み出した 自分が一番怖いと思ってる物を彷佛とさせるってこと。
この本がつまらなかったって人は
天から想像力のカケラを脳みそに頂いてない方でしょう。
そういう人は おいらにとって 可哀想な人なんだなと哀れみの目でしかみれないけど(笑)
おいらは”オスマン帝国の税金の集め方”ってだけで 想像力逞しくなってしまうのになっ
みなさんはどう?
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