思いがけない贈り物
作/エヴァ・ヘラー
絵/ミヒャエル・ゾーヴァ
訳/平野卿子
¥1,365
”思いがけない贈り物”という本を知っていますか?
サンタクロースがクリスマスイブにプレゼントを配り終え、ふと見ると 一つだけお人形が残っていました。はて誰のための贈り物なのだろう?
パソコンで調べてみると 今年のクリスマスにお人形をもらっていない子は 女の子は8人、男の子は数十万人、困ってしまったサンタクロースはとりあえずお人形をもらってない子供の名前をプリントアウトしてみますが 男の子のなまえは数十万もあるので女の子の名前の部分だけをちぎってタクシーに乗り込みました。
1人目は今夜もらったおもちゃに夢中。
2人目は将来の自分の活躍を夢みてお人形など目に入らないかんじ
そうやって8人の女の子の家をまわって 1人もお人形を欲しいと思ってる子が居なくて困ったサンタクロースはちぎってもってきたプリントアウトの最後にちょびっと載っていた 男の子の家にもいってみることにします。
その子のお家では妹の持ってる人形の髪を切って遊ぶ男の子が 今まさに髪を切っている状態を目の当たりにしてしまいます。
サンタクロースのポケットで プレゼントされるはずのお人形が震えてるのに気付いたサンタクロースはお人形がかわいそうになりました…
サンタクロースはどうするのでしょうか?そして お人形の運命やいかに?というお話です。
またまたゾーヴァ関係の絵本です。
絵は前回紹介した作品よりは面白みのないものでしたが 今回はお話がおもしろかったから良。
女の人が書く物語は 悲愴感漂うか皮肉が伴うか どちらかのスパイス分量が多い気がする。
この物語りも皮肉満載です。
出てくるサンタさんは パソコンも電話もタクシーも使う現代派。
夢すこし壊れます(笑)
でも 一生懸命お人形の将来を考えて たった1体のお人形のためにクリスマスイブの夜に駆けずり回るのだから 大目にみてあげて 許そうじゃないですか。
サンタさんも大変なんですよ きっと。(笑)
出てくる子供達が まぁーひどい ひどい。
おいらがサンタだったらゲッソリして 痩せるね。
痩せこけるね。
がりがりサンタになるよ。(え?ガリガリ?)
見た目悪いね。ガリガリサンタ。(え?ガリガリ?だから?なんだ 笑)
響きは良い感じ(ガリガリサンタ。おお いい響き!)
まぁ そんなわけで(え?もうガリガリ話は終わり?)
思いがけない贈り物は いつなんどきおとづれるか わからないものなんですよ。
もし あなたが
ずーーーと欲しいと思ってたものを急に手に入れたら どう思いますか?
いつか、それはかなり先だけど
いつか手にはいるだろうと思っていたものが 急に降って湧いたように。
手にいれてしまったとき どんなふうに感じるんだろうか?
信じられないけど 望んでいたものがうっかり手に入る事は 幸せな事ですよね。
いつでも手に入るものは 手に入れて嬉しくないはずないけれど、
すぐうれしい気持ちを使い切ってしまう。
使い切ってしまう気持ちは また次のちいさな幸せとうれしさを望みます。
でも ほんとにうれしい気持ちってどうなるんでしょうか。
やっぱり使い切るとお思いですか?
いいえ。
心からうれしいと感じる気持ちは残ります。
どれぐらい残るかというと
子供でも、大人でも ずーっとずーっと 永遠に遠くの遠くの先の先の先まで。
きっとあなたがお墓に行くまでずーっとずーっとです。
ちょっとや そっとのうれしい気持ちとはちがうのです。
ひときわでっかい太陽のように。
ほんとのうれしい気持ちはポカポカといつまでも心をあっためてくれるんだ。
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