カンマネの安心したいブログ

大晦日に思うこと

大晦日1年経つのが本当に早く感じます。年齢を重ねると時間が経つのが早く感じるのはR-25によると心理学的に証明されているらしい。これはジャネーの法則と言うそうです。そうだよなぁ・・昨年の事がわずか数ヶ月前の事のように思い出されるし、いわんや今年の事においてをや、ですよ。そんな大晦日も当然のように仕事。お休みは元旦だけで2日は早出して準備しなきゃいけません。大晦日も正月もないに等しい生活を20数年にも渡って過ごしていると、1年間の振り返りだとか新年の誓いだとかに全く疎くなってしまいます。なので大晦日の今になって今年はどんな年だったんだろ・・などと思い返しているというのが偽らざる状況なのです。

やはり私自身の今年のトピックは、1月と6月のイタリア出張でしょうか。昨年6月に初めてフィレンツェを訪れて、イタリアのファッションを肌で感じました。そして今年は2回の訪問。昨年はあまりにも慣れていなくて何が何だか解らなかったと言うのが実感だったのですが、今年はそれぞれのブランドの変化や傾向を読み取る事ができるようになってきた。本場の空気を吸いながら肌でファッションを感じることは、ジェネラルトレンドやファッショントレンドを日本国内の机上で理解することとは全く違う事を実感。自らの視覚にダイレクト訴えるスタイルや色は、雑誌や写真では味わえないものなのです。残念ながら来年の1月の出張は中止になってしまいましたが、6月こそはエアフラ自腹で行こうかと本気で考えています。初夏のフィレンツェの気持ちのいい暑さが忘れられません。

秋以降の「リーマンショック」に次ぐ、ソニー、トヨタと言った日本の有数の優良企業のそれ。まさにそれは私達を直撃する「サラリーマン」ショックでもあった。さらに「企業のリストラクチャリング」と言うなんとなくぼやかされた言葉での非正規雇用者の首切りの嵐。そんなネガティヴ報道がされるたびに、我々小売の前線は大きく目に見えるレベルでの売上減に見舞われた。そりゃそうだ、そんな不安定な経済情勢の中で一般消費者は、食い物は別としても少なくとも「着飾る」ファッションを買う気にはならないよ。寒いのなら新しいコートを買うことを考える前に、去年着ていたコートが今年も着られるのか確認するでしょ。よほど痛んでない限り昨年のコートを我慢してでも着ると言うマインドが今年の冬なんだと思います。

まさに私達にとっては寒い冬。来年は春になっても夏になっても商況は「冬」のままだとの想定もあながち間違いではないどころか、それがさらに極寒であるとの見通しも示されています。そんな中で我々の組織はどう行動して、どう未来に明るい展望を見出していけばいいのか。それを私は本当に考えてしまいます。少なくとも前年踏襲だけをしていたら、大きく沈んでいくのは目に見えている。かといって業態としての制約もあり、あまりにも奇を衒った施策戦略を打つことも出来ない。会社としての将来へのグランドデザインを描くのが社長なら、私はわずか130人のスタッフ達が明るい未来が見られるそれを描く責任があるのです。

食品類の売上減が軽微なのを見ても分るとおり、一般消費者は本当に必要なものには金を払う。それは頭のいい消費者のことだから、価格と品質のバランスを見極めたうえでの慎重な消費なのだと思う。そんな冬眠まではしていない一般消費者の動向を考えると、来年はこの業界の強みであるはずの「マンパワー」を最大限に生かすしかない、と言うのが結論です。納得のいく価格と品質に加えて、大切なのは安心感と信頼感。それはこの業界が何十年にも亘って培ってきた最大の強みであり、蓄積された商売のノウハウなんじゃないのでしょうか。

ぽっと出の外資アパレルや、カテゴリーキラーの安売り特化型アパレルには、ましてやGMSの2階にあるメイドインチャイナの集積のファッションコーナーなんかに比べれば、完全にその力では優位性があるのが私達のはず。それを徹底的に特化し攻めていくしかない。それに価格的な戦略を加えて、さらに財産である顧客の顔をそして目を見て、どうしたら買っていただけるのかを見出していくしかない。捌く接客ではなくソリューションを確実に実践していくことしかないって事です。

一見地味で即効性がある手法には見えないかもしれないけれど、この組織では培ってきた得意分野を連綿と実践していくことが最終的には最善であると考えます。この暴風雨が去った時に、未来に繋がる透きとおった本当の晴れた青い空が見られることを信じています。景気が悪いからといって悪戯に価格戦略に走り過ぎるのは、結局は小売の同質化を招くだけ。価格面での微調整は必要なもののどう頑張ったって価格の土俵ではファーストリテイリングにはかなわない訳です。本質をぶらしてはいけないって事です。

どこも「苦」だ。美しい水鳥は水面下では必死で足で漕いでいる。それと一緒だよ。表面は優雅に美しく、水面下はみんなで必死で力を合わせて漕ぐしかないんだよ。いいスタッフさんに今年も沢山出会えて幸せでした。この業界一人じゃ何にもできません。みんなの力が合わさってこそいい結果が出るものなのです。来年はさらに皆さんの力を集結させてこの嵐をやり過ごし、少しは上向きにできる年になれたらいいなと思います。

あれれ、競馬とB級グルメの話だけでこの1年も終わると思ったら、最後に結構まじめな話をしてしまいました。多分こんな話題は今後暫くないと思います。拙い文章に付き合っていただいた皆様ありがとうございました。来年も(来年こそは?)良い年になることをお祈りいたします。

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