やり直し人生

過去は変えられない。変えるのはこれから。

保護とその後

2020-11-08 11:02:59 | 日記
娘の彼氏が騒ぎを起こし、危険と判断した警察が娘の安全を考えて娘を保護。

知らせを聞いて慌てて娘を迎えに行きました。

警察の人曰く、娘の彼氏は心がとても弱いのだそう。弱い人間なので実際に人に危害を加えるようなそんな度胸は持ってないのだそう。でも娘が危険な目に合ったのは事実なので、引き離し保護したそうな。

あまりの展開に驚いたが、まずは無事なのが分かってホッとした。

そして、心が弱い?一体何の話だろうか、と疑問がわいた。

その後娘とじっくり話をして、娘の彼氏が心の病を持ってる事を知りました。知った上で付き合いを開始したそうな。

私は何がなんでも娘を連れて帰るつもりでいましたが、病名を聞いて少し思い留まりました。

Sさんのお父さんと同じ心の病でした。Sさんのお父さんはもう亡くなっているので会ったことはありませんが、あっ、と、思いました。

娘は彼氏から離れる気は全く無いらしく、今回の事で自分を連れて帰るというならそれに従うけど、頃合いを見てまた彼氏の元に必ず戻ると宣言。

これでは連れて帰っても舞い戻るだろう。ウチから1人で大きな荷物を背負い彼氏の元に行った娘だもの。電車なんてほとんど乗った事が無いのに、遠い遠い他県の彼氏の元に1人で交通機関を乗り継いで行ったのよね。新幹線、JR、私鉄、乗り継ぎ、乗り継ぎ、私だってあんな所まで行けるか不安なのに、娘は1人で行ったのよね。パンパンのリュックを背負い、スーツケースを持ち、カバンをぶら下げて。

よし、娘の彼氏に会ってみよう。

危険人物と思ったら、娘には断念してもらおう。

コロナの事があり、娘の彼氏には会ってなかったのです。

そして、会った結果、私は娘を彼氏の元に置いて帰ることにしました。

不安はつきませんが、私は間違ったことをしたんじゃないかと思う時もありますが、今はそうしました。

普段は何の問題も無い普通の青年でした。ただ本人も言ってましたが、不安が出ると不安定な行動を取ってしまうらしい。だからといって何でもしていい訳じゃない。とにかく今後絶対に娘を危険な目に合わせる事はしない、本当に申し訳ないことをしたと謝罪してたけど、私はそれを信用した訳では無い。

私と娘の彼氏の間には、信用も信頼も無い。それは本人がぶち壊したのだ。

この人の言ったことを信じる、そんな事は私にはできない。

ただ、救いは、本人にその自覚が有り、とても悔やんでいる、ということだ。

本人の意思がある。

そこだけだ。


娘の彼氏と話をしてみて分かったのですが、この青年はとても真面目。

そして、自分を責める言動がある。

聞けば、仕事を頑張り過ぎたのが原因で心の病になったのだそう。最初はそれが信じられなくて別の病院にも受診したらしいが、そこでも同じ診断が出たので、信じざるおえなくなったのだそう。

娘と出会って、救われたのだそう。

眠れるようにもなったそう。

職場にも掛け合って、もう少し休めるよう頼んでいるらしい。でも人手不足を理由に、思うように休ませてもらえないのだそう。

休んだ方がいいのは分かってるのに、休めない、これの不安が、これではまた不安定になるのでは?という不安を呼ぶのだろう。

今回の騒ぎは彼の職場にも連絡が行ったそうだ。警察沙汰だもんな、それは仕方ないのだけど、色んなストレスにさらされるのはこの青年の負担にしかならないだろうな。

私が娘を連れて行かないことが分かると、娘は笑顔になった。

この青年もやっと笑顔を見せた。

2人で楽しそうにしてる姿は、いたって普通の若い仲良しカップルだ。

私は一体何を信じて娘を置いてきたのだろうか。

絶対大丈夫という保証は無い。

けれど、私は娘をこの青年の元に置いてきた。

また母親失格なことをしたのかな。

娘が取り返しのつかないことになったらどうしようか。

とても怖い。

楽しそうにしている2人が眩しい。


そして私は家に帰った。

Sさんの事はどーでもよくなってしまった。

会えば、気持ちは戻るのかな。

あんなにSさんと会うのを楽しみにしてたのに、気持ちが盛り上がらない。