弁護士の城戸は、かつての依頼者である里枝から奇妙な相談を受ける。里枝の亡くなった夫「大祐」の身元調査を頼みたいと言うのだ。里枝は離婚を経験後、子供を連れて故郷に戻り、やがて出会う「大祐」と再婚。新たに生まれた子供と4人で幸せな家庭を築いていたが、ある日突然夫が不慮の事故で命を落としてしまう。悲しみに暮れる中、大祐の法要の日、長年疎遠になっていた大祐の兄・恭一が訪れ、遺影を見て「これ、大祐じゃないです」と言い放つ。愛したはずの夫「大祐」は、まったくの別人だったのだ…。城戸は、“ある男”の正体を追う中で様々な人物と出会い、衝撃の事実に近づいていくと、いつしか城戸の中にも他人として生きた男への複雑な思いが生まれていく―――。
感想
誰にもコンプレックスがある。
その人の人生を狂わすほどの力を秘めている。
そのコンプレックスといかに向き合うかが大事。
コンプレックスがその人の人生を破壊することもある以上、向き合い方を間違えてしまうと人生を誤ることがある。
コンプレックスから逃げて、偽物の自分を生きる人がいる。
それだけ追い込まれた人がいる。それだけ辛かったと思う。
でも人生は自分に正直に生きることが一番大切。今の境遇が不満でも、自分以外にはなれない。
その人のありのままに生きることが自然。
思い通りにならないこともたくさんあるが、流れに寄り添って生きることが自然でいい。
そうすれば、生きるのがラクになる。
毎日のささやかな幸せに気づけるようになる。
映画「ある男」の原作です
ハーブティーを飲みながら